展示品のない美術館、皆さま行かれたことはありますでしょうか?
普通は展示品がないのに行かない、というか、入れないですよね。
でも、今回は正々堂々と入ってきました。なぜなら、アーティゾン美術館からお許しを頂いたから。
公式ホームページで今年7月に告知がありまして、展示品が入る前の美術館が見られる見学ツアーがある、と。あまり抽選運のない私は期待せずにいたのですが6倍の競争率を勝ち抜き?まして参加できることとなりました。
見学ツアーはすでに募集を終え、今日を含め3回行われるそうです。
なお、写真はじゃんじゃん撮ってSNSなどに載せてくださって大丈夫です、とお許しをいただいております。
Contents
アーティゾン美術館について
ざっくりとした沿革
1952年 | ブリヂストン美術館開館 |
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1956年 | 財団法人石橋財団が設立され美術館の運営を開始 福岡県久留米市に石橋美術館が開館 |
2001年 | ルノワール展開催 |
2015年 | ベスト・オブ・ザ・ベスト展開催後、ビル建て替え工事のため休館 |
2016年 | 9月に久留米市にある石橋美術館の運営を終了。11月からは久留米市美術館として公益財団法人久留米文化振興会が運営を開始。 |
2019年 | 7月に新ビル竣工、美術館の名前をアーティゾン美術館へ改名 11月から恒久的に設置する大きな彫刻を搬入予定 |
2020年 | 1月18日から開館記念展【見えてくる光景 コレクションの現在地】を開催予定 |
ブリヂストン美術館の開館は、国立西洋美術館よりも前だったと聞き驚いてしまいました。(国立西洋美術館の開館は1959年6月)
ブリヂストン美術館より2ヶ月前に開館したのが、神奈川県立近代美術館(1951年11月)。
ちなみに、竣工から半年期間を空けて初めての展覧会をするのは理由があるそうで。コンクリートが出すアンモニアが絵には良くないそうなのです。人間は大丈夫だけれども、絵のことを考えて24時間空調をかけつつ準備しているとのこと。
昔は新築ならば開館まで2年間空けるのが通例だったそうですが、最近は色々と工夫を重ね半年で大丈夫とのこと。そういえば、京都国立博物館では”からし期間”(作品に悪影響を与える物質がなくなる期間)を1年もうけていたような?と思っていたら、京都国立博物館のアンモニア対策についての論文「博物館の収蔵・展示室における室内空気汚染対策について」(4ページ)を発見。アンモニアの発生メカニズムなども書かれています。
展覧会入場者数ベスト3
旧・ブリヂストン美術館で開催された展覧会で入場者数が多かったのは
3位 ベスト・オブ・ザ・ベスト展 来場者数約15万人
2位 ルノワール展
1位 すみません、聞き逃しました!!!!!!!ミレーみたいに3文字ぐらいだった気もするのですが。はて??どなたか、ご存知でしたら教えてくださいませ。
なぜ美術館の名前を変更したのか?
新しいアーティゾン美術館のアーティゾンは造語で、ARTとHORIZONを組み合わせたそうです。
時代を切り拓くアートの地平を多くの方に感じ取っていただきたい、という意志が込められています
公式ホームページより
また、こちらのページにも名前に込められた思いが書かれています。
今回の見学ツアーの冒頭に話をしてくださった教育普及部の貝塚さんによると、ハード(建物)を変えるのであればソフトも変えようという話になったこと。
それから美術館関係者のなかでも”ブリヂストン美術館は株式会社ブリヂストンが運営している”と思っている人が多い。つまり一般の人は、ほとんどがそうだと思っている。(はい、私も完全にそう思っていました)
でも実際は財団法人が運営しており、60年間その説明を続けてきたが疲れてしまったから改名した、と冗談を仰ってました。
運営が財団法人なのは冗談ではなく本当で、実は株式会社ブリヂストンの筆頭株主が公益財団法人石橋財団なんだそうです。
確かめました、株式会社ブリヂストンのホームページで。冗談でなく、筆頭株主でした。いや、疑っていた訳ではないのですが。その株の利益を運営費にあてているそうです。なるほど、そういうことだったんですね。
じゃあ、ブリヂストンさんの売上がよければアーティゾン美術館のコレクションもさらに充実するってことで。よし、これからは周囲の車を持っている人にブリヂストン製のタイヤを購入するよう働きかけよう。
見学ツアーの内容
公式ホームページに建築・デザインについてというページがありますので、そちらも併せてご覧くださいませ。
今回60名ほどの参加者がいた、はず。たぶん。募集は1回60名でしたので、おそらくそれぐらいいらっしゃったはず。3班に分かれ、見学場所が重ならないように館内ツアーが開始されました。時間は約40分。
美術館内について
美術館が入っているのはミュージアムタワー京橋という地上23階、地下2階の高層ビル。美術館は1階〜6階に入っています。
4〜6階 | 展示室(旧美術館の約2倍増床) |
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3 階 | メインロビー、レクチャールーム |
2 階 | ミュージアムショップ |
1 階 | エントランスロビー、ミュージアムカフェ |
全体的に柔らかいイメージを持ちました。間接照明であったり、ベンチ、ピクトグラム、木の床などが優しさと親しみを感じるといいますか。
オリジナル家具
館内に配置されている家具はTONERICOによるオリジナル家具とのこと。柔らかな曲線と素材の柔らかさが印象的でした。
こちらは1階のロビーにあるソファ。
ミュージアムカフェの家具も、すべてTONERICOによるものだそうです。
サイン計画
館内の案内板に使われているサインは廣村正彰氏によるデザインだそうです。廣村さんは東京オリンピックのピクトグラムも担当された方なんですって。ピクトグラムが発表されたのは覚えていますが、お名前までは覚えておらず失礼しました。
自分が今どこにいるか階数の横に○がついています。極細のLEDが使われているそうです。
アーティゾン美術館のサイン計画(デザイン:廣村デザイン事務所)が、「第54回日本サインデザイン賞」にて金賞を受賞しました🏆
日本サインデザイン賞は1966年以来続けられてきた国内唯一のサインデザインの顕彰の場で、同賞は毎年優れた作品に贈られています✨ pic.twitter.com/YmjmqrOyo3
— artizonmuseumjp (@artizonmuseumJP) October 16, 2020
床にも注目!
入口のエントランス部分やミュージアムカフェ、2階への階段部分に使われている床にもご注目ください。
手作業で模様となる石を埋め込んだというテラゾー(人造大理石) 、そして斜めに走るライン。このラインとラインを合わせるのが大変な作業なんだそうです。手作業でこれだけの面積分を埋め込んでいくって……気が遠くなります。
1階:エントランス
なんで、もっと全景を撮ってこなかったの私……。
1階から2階へと通じる階段です。右上に見えている空間がミュージアムショップです。
階段を降りてくるときの景色は、↓こちらです。
階段の横には上りのエスカレーターもあります。
1階:ミュージアムカフェ
見学ツアー開始前に時間があまってしまったので、美術館の入っているビルを一周したのですが。そのとき、カフェっぽい空間が見えた場所が本当にカフェでした。
ピクトグラムも文字の書体も個人的に大好きです。
外から見ていて、これはなんだろう?と思ったらトネリコによるデザインで”フォーム(泡)”をイメージしているそうです。メインエントランスにも、これとは別バージョンですが見かけました。
この棚に何を飾るか、いまは検討中とのこと。
こちらがトネリコの家具。
家具はすべて角が丸められていました。説明してくださった方が”かまぼこ状”って仰っていたような。
「机の足の部分も、かまぼこ状なんですよ」って説明聞いて見てみたら、本当だ!かまぼこー!
大きなガラスだなぁ。
2階から1階へ降りる階段から撮りました。
この大きな窓ガラス。ただの窓ガラスじゃなくて開くんだそうです。こちらに開いたときの写真が載っていました。高さ8メートルあるそうですが、それが、開く。これは、ぜひ自分の目で見てみたい。
けれど、残念ながら窓ガラスの外に見えている隣のビルがこれから建て壊されるそうで、そちらが完成する2024年ぐらいまでは恐らく開けられないだろう、とのこと。
寄り道:外観およびお隣のビルについて
見学ツアーには入っていないのですが、外観のことを少し書きたいと思います。
これは美術館正面入口の右手にある道を入って、振り返ったところです。この柱が特徴的だなぁ、と。
御影石正方形パターンを用いた外部円柱は直径1.8m、高さ8mで、先頭の1本は外部からそのまま3F~5Fの 16.5mの内部吹き抜けに出現する石柱オブジェとして空間内に続きます。
公式ホームページより
あ、あれか、やっぱり、あれと繋がっていのか!
あれとは、これです。
3階のメインロビー奥にある、この柱。これが1階からの柱なんですね!!
アーティゾン美術館内部には、贅沢な吹き抜け空間があって心地よいです。展示室内は、展示室に専念?した作りなのですが、外観や内装がゆったり、どっしりした感じで私はとても落ち着きました。
ちなみに、上の写真の左側にあるビル。12月から立て直しのため解体作業に入るそうです。新しいビルがどんな感じになるのかは、こちらの完成予想図をご覧くださいませ。
今現在は、アーティゾン美術館の入っているビルとお隣のビルの間は車道になっているけれど、将来的には歩道になるそうです。
2階:ミュージアムショップ&ロッカー
当たり前ですが、まだ商品が並んでいないミュージアムショップ。
その奥にロッカーがありました。
中に入ったら駄目かな、と思い足は踏み入れてきませんでした。どうやら100円玉不要な感じでしょうか??いや、もしかしたらサントリー美術館と同じで内側に100円玉入れるところがあるのかも??
3階:メインロビー、レクチャールーム
このクロークの前にレクチャールーム(約100人座れるそうです)があります。
クロークの後ろには泡をモチーフにしたオブジェが。
このクロークの右手に探知機のあるゲートがあります。
この危険物検知ゲートは、金属系の危険物だけでなく
世界初のミリ波による非金属や液体の爆発物検知機能を搭載
(公式ホームページより)
ここで、いかに混雑しないようにするかを現在検討中とのことでした。
ゲートの先にあるエレベーターで6階展示室へ。そこから5階、4階の展示室へと降りてくるようになっているそうです。
展示ケースについて
展示ケースは3種類用意されているそうです。
いずれもイタリア・ミラノ郊外にあるメーカーさんで検品を行ったケースたちだそうで。
カッコいいケースです。
6階:展示室
展示室は4〜6階フロアに分かれていますが、6階→5階→4階へと降りながら見ていくようになっています。
6階は様々な企画展に使われる予定とか。
展示室へ入っていくと、この大空間。
夢中、じゃなくて、無柱にすることでこの大空間を実現したそうです。
もちろん、これからは展示品によって壁で区切ったりすると思うので。この広々とした空間を味わえるのも今回だけかも知れませんが。
天井
天井は1平米あたり100キロの重さに耐えられる作りになっているそうで、天井から吊り下げる作品の展示も可能だそうです。
照明
天井には株式会社YAMAGIWA と共同開発したというLEDスポットライトが使われているそうです。なんとタブレット端末で下から調光と調色(赤〜青白)が個別に調整できるとか。
空調
そして、上を見たら次は床をご覧ください。
板と板の間に隙間が見えますね。なんと、これが空調だというのです。この5ミリの隙間から吹き出された空気を天井で換気するという。貝塚さんによって”滲み出し型”と名付けられた置換空調システム。(ちなみに置換空調システムにも、いろんな種類があるそう)
”でべそ”の部屋
大きな展示室の奥にある小部屋。
美術館の皆さんに”でべそ”の部屋と呼ばれているそうです。なぜなら、他の展示室から出っ張った部分に位置するから。展示室として使ったり、映像を流したりしようか、と考えているとのことでした。
座っていいのか悩む
6階展示室の入口にある椅子。
座っていらっしゃる方もいて、おお!勇気がある!!と。私は小心者で怖くて座れませんでした。もし壊してしまったら、と思うと……。今は、座ってはいけないというお達しは出ていないそうです。はて、正式オープンのときはどうなっているのでしょう??
5階:展示室
5階の展示室も特に区切りのない空間。ですが、ですが、ここ。ここです。
部屋の中に不思議な空間が。
それにしても、素人がパっと撮影してるのにこの美しさ。綺麗だなぁ。
さて、ガラスに近づいてみると
なんと吹抜けになっていました。
下を覗くと
4階展示室の一室が見えます。
ところで展示室のアチコチにあるのが温湿度センサを搭載した温湿度記録計。
SEKONICという会社名で調べてみたところ、「チャート紙に最長6ヶ月間の記録が可能」、「メモリ機能付きメモリーカード(SDカード)にデータ保存が可能」。すごい、紙でも6ヶ月記録できるんだ。7月から設置したとして、今3ヶ月めぐらいとして、あと3ヶ月大丈夫なのかしら。ちょっと紙の位置が上な気も、って、どうでもいいことが気になる私。ちなみにチャート紙は12mなんですって。
こうやってすぐ本筋からはずれてしまうので、おそらく聞き逃している説明もたくさんある気がします。
音声ガイド
アーティゾン美術館の音声ガイドは、アプリを各自のスマートフォンへダウンロードして自分のイヤホンで聞くようになるそうです。アプリ自体は軽く、音声ガイドがある作品へ近づくと音声ガイドの番号が画面に出てくるとか。現在は、日本語・英語・中国語での運用が予定されているとか。そのため、館内をFree Wi−Fi化しているそうです。
※2019/12/27に公式アプリが公開されました。詳しくは、アーティゾン美術館のこちらのページをご覧ください。
スマートフォンを持っていない方はどうなるのか、そこは聞きそびれてしまいました。
デジタル・コレクション・ウォール
5階と4階の展示ロビーの壁に、デジタル・コレクション・ウォールが設置されていました。
見たい作品をタッチすると大きく拡大表示。
4階:展示室
4階は室内がいくつかに分かれていて、石橋財団コレクションを中心に展示が予定されているそうです。
はい、4階にもデジタル・コレクション・ウォールが。
このスペースの一角にいらっしゃるのが
旧・ブリヂストン美術館の創設者・石橋正二郎さんの像。現在の館長である石橋さんからご覧になっても、とてもご本人に似ていらっしゃるそうです。
アーティゾン美術館に一番最初に設置された作品とのこと。
4階の床の色は、こちら。
鋭い方は、もうお気づきかと思います。アーティゾン美術館は6階から4階にかけて色が薄くなっていく、ということに。
これを聞いたときに、思わず「うわ、すごっ」と呟いてしまいました。ぜひ、オープンしたらご確認&体感いただきたいと思います。
15メートルの○○○と黒い○○
15メートルのガラス、です。部屋の隅ギリギリから撮影しても入り切りませんでした。
15メートルの一枚のガラス。厚さは約2センチとのこと。継ぎ目のないガラス。ドイツのグラスバウ・ハーンという会社だそうです。
あぁ、ここで屏風とか見られたら嬉しいですよね。ガラスの継ぎ目で作品が少々見にくくなってしまうこともあるので。と思ったら、来年1月からの展覧会ではここに新収蔵品の屏風が展示される予定とか!さっそくの!!
正直、正面から見たときガラスが入っている感じがしなくて。それは、室内を黒い漆喰で塗っているから、しかも、極力凸凹がないような塗り方なんですって。触ってみたら、本当に平らで美しくて。漆喰と言われなかったら、鈍感な私は気づいてなかったと思います。少しでも凸凹があると、ガラスに写り込んでしまうとか!繊細だなぁ。
また、どこの位置から入ってくれば映り込みがより少なくなるのか、など動線までもが考えられたこのお部屋。作品を美しく魅せる(見せる)部屋は、展示室も美しい。
ここで、「ガラスはどこから入れたのですか?」という質問をされた方が。(昔々、地下鉄の電車はどこから入れるのか?という漫才があったな、とひっそり脳内で思い出しつつ)
答えは、ビルにガラスが入る前にクレーンで運び上げたとのこと。なるほど。閉まる前に入れる。
ブリヂストン美術館を彷彿とさせる部屋
ブリヂストン美術館といえば天井が低めで、まるで誰かのお家にお邪魔して絵を見ている感じがして、それはそれで好きでした。旧美術館は10の部屋に分かれていたそうです。
そのブリヂストン美術館を彷彿とさせる部屋が
このお部屋だけカーペットが。落ち着く。天井高いのもいいけれど、低いのも落ち着く。(どこぞの家のCMみたいだけれど)
お分かりいただけますでしょうか、下がり天井になっています。
全面にはカーペットを敷いているわけでなく。
壁から70センチほどあるそうで。一応、これぐらい距離をとって作品を見ていただきたいという目印だそうです。
5階から見えた部屋
5階から見えた部屋から5階を見上げると、こうなります。
まさか上から見られる構造になっているとは。
展示台
様々な展示台も見せていただきました。ここにどんな展示品が……。当たり前ながらいろんな形があるんですね。
インフォルーム
今までの展覧会の図録や、参考図書などが置かれるであろうインフォルーム。
こちらも見上げると吹き抜けています。上に向かって少しすぼまっていく感じ。
上に向かって横線の間隔が狭まっていくのは、本をパラパラっとめくったときのイメージだそうです。なるほど!
個人的には、ピラミッド内部みたいだなとか思っていたのですが、なるほど。
落ち着くなぁ。
入場は日時指定の予約制に
今までと一番大きな変更点は、すべて日時指定の予約制になるということ。上野の森美術館で開催されたフェルメール展に行かれた方は、そのときの方式と同じといえばお分かりになるかと。
インターネットで美術館の予約サイトへ行き自分の行きたい日と、行きたい時間帯を予約する必要があります。時間帯は①10:00〜11:30 ②12:00〜13:30 ③14:00〜15:30 ④16:00〜17:30 ⑤金曜日のみ18:00〜19:30(但し 3 月 20 日を除く)。
予約した時間帯に入館すれば、大袈裟な話ですが閉館までいることが可能です。例えば①の時間帯を予約したならば、10時に入館し、閉館までいることも可能。
ただ、各時間帯の最初の方は混雑が予想されるので、少し時間をずらして入館するのがよいのではないか、と公式ホームページにも書いてありました。例えば①の時間帯ならば、11時ぐらいに行っても次の②枠の人たちがくるまで1時間はあるので館内でゆったり見られる可能性が高いということです。まぁ、①枠の人たちが全員11時ぐらいに来たら話は別ですが。流石にそれもないかと。
また中学生以下は予約不要とか、高校生以上は無料だけれど予約は必要とかあるようなので、行く前に確認しておく必要があると思います。詳しいことは、このページの下の方に書いてあります。
当日券については、ウェブ予約が完売していない日のみ発売されるとのこと。自分が必ず見たい展覧会は予約をしてから行く方が確実に見られるということですね。予約は、当日の各枠終了10分前まで可能とのこと。
2020年の展覧会スケジュール予定
展 覧 会 名 | 期 間 |
開館記念展「見えてくる光景 コレクションの現在地」 | 1/18 (土)~3 / 31 (火) |
ジャム・セッション 石橋財団コレクション× 鴻池朋子 鴻池朋子 ちゅうがえり | 4/18 (土)~6 / 21(日) |
第 58 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展 Cosmo-Eggs| 宇宙の卵 | 4 /18 (土)~6 / 21(日) |
特集コーナー展示 (4F) 新収蔵作品特別展示:パウル・クレー |
4 /18 (土)~6 / 21(日) |
特集コーナー展示 (4F) 印象派の女性画家たち |
6 /30 日(火)~10/25(日) |
クロード・モネ ̶ 風景への問いかけ オルセー美術館・オランジュリー美術館 特別企画(仮題) | 7/11(土)~10/25(日) |
特集コーナー展示 (4F) 青木繁、坂本繁二郎、古賀春江とその時代 久留米をめぐる画家たち |
11/3(火)~2021/1/24(日) |
琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術 | 11/14(土)~2021/1/24(日) |
※ 2019年10月現在、公式ホームページで発表されている内容です。変更があるかもしれませんので、公式ホームページでのご確認をお願いいたします。
4 /18 (土)~のパウル・クレーの展示は、休館中に新たに購入したクレー作品を展示する予定だそうです。新たに24点加わり、日本では最大のクレーコレクションになったのではないか、とのこと。ちなみに24点すべてが展示されるかどうかは現時点では分かりませんので、詳しい情報を待ちたいと思います。
開館記念展「見えてくる光景 コレクションの現在地」について
ブリヂストン美術館の最後の展覧会がコレクション展だったので、オープニングもコレクション展から始めよう、ということになったそうです。
・ 展示数は206点ぐらい。うち30点が休館中に入手した作品とのこと。ちなみに休館中にスケッチを含め156点ほど新規収蔵したそうです!
上の写真の真ん中に写っている『洛中洛外図屏風』が、15メートルの一枚ガラス内に展示されるそうです。うわー、あの空間に、この屏風だけ。贅沢だなぁ。楽しみすぎる。
・久留米市にあった旧・石橋美術館には1,000点ほどの作品があったそうです。そのうち約800点がアーティゾン美術館のコレクションに加わり、約200点は久留米市美術館に寄託しているそうです。
やっぱりこの美術館好きだなぁ、と思ったのは”仲間たち”という表現。作品たち、じゃなくて、仲間たち。あたたかいよぅ。新しい子も、旧・石橋美術館から来る子たちも、前からいる仲間たちと仲良くできそうだね。ううう(感情移入しすぎ)
なんでしょうね、作品は持ち主を選べないからこそ。いい持ち主(美術館含む)に出会ってくれるといいな、と思ってしまうのでした。アーティゾン美術館に収蔵される子たちは幸せだなぁ。私もアーティゾンさんちの子になりたい(落ち着いて私)。
新しい空間で、新しい仲間たちも加わって、どんな展示風景になるのか楽しみでなりません。公式ホームページでのチケット発売は11月1日(金)11時からとのこと。おお、1並びですね!なんだか、そういうところもアーティゾン美術館さんらしくて好きです(いや、単なる偶然かもしれませんが)。
お土産いただきました
なんと2020年のカレンダーをお土産に頂きました。
しかもLサイズ(H450×W490mm)。太っ腹すぎる。ありがとうございます、来年一年間楽しませていただきます。
このカレンダーは公式オンラインショップにて発売中です。大きさもSとLサイズから選べます。ダイアリーもありました。
まとめにならないまとめ
とにかく担当された方々みなさん優しくて、説明も的確で、かつ面白くて。館内のデザインにも反映されているように勝手ながら感じました。すっかり美術館と美術館の皆さんのファンです。
きっと今日説明いただいたことの何万倍も細かいところまで決めたことがあるんだろうなぁと。展示する側の譲れない部分、見る側のことを考えて譲れない部分、色々と悩まれた部分もあるんだろうなぁ、なんて勝手に妄想。
今回、開館前の美術館へお邪魔するというまたとない機会を設けていただいた関係者の方々、本当にありがとうございました。本当に本当にものすごく楽しかったです。あと1時間ぐらい美術館の隅々まで体験したいぐらいでしたが、それはまた正式にオープンしてからの楽しみにとっておこうと思います。
これからも新しい美術館ができる可能性はありますが、このような機会があるかどうかも分からないし、抽選に受かるかも分からないし、一生に一度の体験だったなと思います。