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映画『バジュランギおじさんと、小さな迷子』は可能ならば映画館で観た方がいいんじゃないかと思った話

※ 記事内に商品プロモーションを含んでいます

気になっていた映画『バジュランギおじさんと、小さな迷子』を観てきました。

この映画の予告などを見て気になっている、という方。
できましたら、映画館で観ることをオススメします。勝手ながら強くオススメします。

ネタバレが気になる方は、ここから先を読まず。まずチケットの予約をしていただければと。せっかく気になったのでしたら、ええ、ぜひもう映画館へ。

公式ホームページは、もうご覧になりましたか?ご覧になっていないのならば、もう見ずに映画館へ。公式ホームページを見るならばストーリーと、映画館の情報だけで、ええ。誘惑にかられてもそれだけで十分かと。なんならもう、どこの映画館で上映しているのかという確認だけでいいんじゃないかと、ええ。もうまっさらな、何も知らない状態で映画館の座席に座っていただきたい。

なぜ映画館で観ることを私が勝手ながらオススメするのかという理由をネタバレなしで書きまして。それから、あらすじ、役者さんについて、最後にネタバレしつつ感想を書こうと思います。

 

 

なぜ映画館で?

それは、風景が素晴らしいからです。インド各地でロケが行われたそうで、その美しい景色を是非ともストーリーとともに映画館の大きなスクリーンで堪能いただきたいからです。そして美しい音楽、楽しい音楽の数々ともあわせて楽しめるから。なので、可能であれば映画館で!

『ダンガル きっと、つよくなる』、『バーフバリ』についでインド映画では世界興行成績歴代3位というのは、やはりこの物語が幅広く支持されているからだろうと思いました。もちろん、人気作品だからといって自分が好きかどうかは別だと思います。でも、役者さんたちの表情も役柄もとても良かったし、個人的にはせっかくならば映画館で観ていただきたいとおせっかいながら思うのです(さっきから、それしか書いてないけれど)。

あらすじ

パキスタンの小さな村に住んでいる6歳の女の子シャヒーダー。シャヒーダーが声をだせないことを心配した母親は彼女を連れてインドの寺院へ行き願掛けをするが、帰り道にシャヒーダーは母親とはぐれてしまう。
誰も知らない異国の土地に一人残されたシャヒーダーを助けてくれたのは、インドに住むパワンという青年だった。どこから来たのかも分からない女の子に戸惑いつつも、パワンはなんとか女の子を家族のもとに返したいと奮闘する。果たしてシャヒーダーは家族と再会することができるのか……。

主な登場人物

役 名 俳 優 役どころ
シャヒーダー ハルシャーリー・マルホートラ インドで迷子になってしまうパキスタンの女の子
パワン
(愛称がバジュランギ)
サルマン・カーン シャヒーダーと偶然出会い、彼女のために家族を探してあげようと決心する青年
ラスィカー カリーナ・カプール パワンの恋人
チャンド・ナワーブ ナワーズッディーン・シッディーキー ジャーナリスト

ナワーブ役のナワーズッディーン・シッディーキーさんは、『めぐり逢わせのお弁当』に出演された方だったんですね。あの青年かぁ!!

シッディーキーさんは『LION/ライオン 25年目のただいま』でも特別出演されているとか。今ならAamazonプライムビデオで見られるので、近々見てみようと思います。

ここから先は映画のネタバレを含みます。未見の方は、ご注意ください

ネタバレしつつ感想

シャヒーダー

演じるということだけでも素人からするとすごいことなのに。セリフを話さずに演じる、というのはなかなかに大変なことなのだろうと。声を出さない代わりに身振りが大きくなりすぎるのも不自然になってしまうだろうし。それを当時6歳のハルシャーリー・マルホートラちゃんは演じきったのがすごいと思いました。思わず声が出ちゃったことはないんでしょうか。

もとから涙腺が弱いのは自覚しているのですが、年々、それに拍車がかかり。感動しては泣き、人が悲しくて涙を流している姿を見ては泣き、人が喜ぶ姿に泣き、小さい子を見ているとどうかそのまま無事に大きくなって欲しいという気持ちも込めて泣き、どうかすると泣き続けているこの頃。シャヒーダーが、とことんバジュランギおじさんを信じる姿に、おじさんのお腹に抱きつく姿に、チキンをおじさんに分けてあげようと差し出す姿に、お母さんを思い出す泣く姿に、あちゃーーーという姿の可愛さに、トウモロコシを落としちゃう姿に、お母さんに抱きつく姿に、何度も何度も泣いてしまいました。本当に家族のもとに戻れて良かった……フィクションではありますが。本当に良かった。泣くの我慢しようと思ったんですけど、肩がガクガクと震えるのが止まらない感じで泣いてました。自分でもびっくり。

レストランで一人だけおじさんたちとは離れてポツンと座り、別の席に座っている母子の食事姿を見てシャヒーダーが涙するシーン。そこから楽しいダンスシーンへ場面転換しても、しばらくはシャヒーダーの悲しみが目に焼き付いてしまい。結末を知ったので次回見るときは、もう少しダンスシーンを楽しめると思います。ダンスシーンの途中で、ラスィカー姉さんの弟くんがシャヒーダーの頬の涙をぬぐってあげるシーンがあるんですよね。それも泣ける。彼は父親が激怒してるのにシャヒーダーに手を振ったり、シャヒーダーがもう少し自分と一緒にいられるのかと喜んじゃったり。互いのバックグラウンドを知らないというのは、純粋に幸せであるのかなぁと思ってみたり。でも、現実としては2人の間には宗教の違いや国の対立というものがあって。

シャヒーダーは宗教の違いもまだ知らず、パキスタンとインドの間にある壁も知らず、そういう意味では私の知識の状態と同じ感じだったので、彼女の目を通してインドとパキスタンとの状況の一端を知ることができました。

ラスィカー

5ルピーを巡る小競り合いから知り合ったラスィカー姉さんとパワン。お釣りを分け合って、と言ったあのバスの車掌さんがキューピッド役だったわけですね!?
(そういえば、パワンが自分の身の上話を長々と話している間に隣の席で寝ちゃってたシャヒーダー可愛かったですね)

最初の印象は恐らく最悪だっただろうけれど、パワンの性格の良さにラスィカー姉さんのなかでパワンに対する高感度がグググっと上がっていく感じが好きでした。何しろ、自分の家族もパワンが好き好きな感じだし。パワンは仕事も探さないで大丈夫なんだろうか、と少々私のなかではハラハラしつつ。(いや、実は探していたのかも知れませんし、就職していたのかも知れませんが)そこへ突如降って湧いたようなラスィカー姉さんの縁談話。姉さんへの煮え切らない態度というよりは、居候の身で差し出がましいというような態度のパワンの手を握り、颯爽と家族の前に現れたラスィカー姉さんも好きでした。

人柄は好きでも、いざ自分の娘の婿になるとなると実生活もちゃんとしてくれないと困ると心配する親心も分かります。でも半年で家を持てって、その、ちょっとハードルが高いのではなんて思ってみたり。でも、その自分たちの家の頭金として準備していたお金をシャヒーダーの旅費代として銀行から下ろしてきたり。とことんパワンのやることを応援しようとするラスィカー姉さん素敵。

帰国したパワンはラスィカー姉さんとの結婚が認められて、姉さん家族と一緒に仲良く住んだらいいな、と。新婚旅行はシャヒーダーに会いにパキスタンへ行こう、って誘ってラスィカー姉さんのご両親をちょっとハラハラさせちゃうんじゃないだろうか、というところまで妄想しました。

”バジュランギおじさん”ことパワン

立派な父親の息子でありながら、父親の期待を何度も裏切ってしまったと自分を責めていたであろうパワン青年。ようやく期待に添えたと思ったら……。
初めてラスィカー姉さんの家にいったとき、相撲(でいいのかしら?)をとっている人へ的確にアドバイスして勝たせてたし。本当は強いんだけど、ただ組むとくすぐったいというだけだったんじゃないかとパワンを庇ってみたり。だって、売春宿でのパワンの強さは半端なかった。

私はこの作品で初めてパワン役のサルマン・カーンさんを知ったので。彼が今までアクションスターとして活躍していたことを知らなかったのでビックリ。確かに体格がものすごくいいな、とは思っていたのですが。機会があれば彼のアクション物を見てみたいものです。

それにしても、パワンの正直すぎる姿。何人もの人を呆れ驚かせてましたね。国境でムンニ(お嬢さんの意味だそうで)が早く行こうと腕を引っ張るのに、頑なに「許可を取らないと」を繰り返すパワン。子供ですら危険を察知してるのに。最終的には、彼の正直すぎる行動が彼らを救うわけですが。

一番辛かったのは、シャヒーダーがお母さんと再会できているときに、パワンは警察に囲まれ殴られ。その後は拷問されてしまうというシーン。まずは射殺されてなかったことに安堵はしたものの、でもこのまま彼はスパイだってぬれぎぬを着せられて……もしかして、これはあまり幸せな終わり方ではないのではないか……ものすごくハラハラしました。血圧急上昇してたと思います。でも、彼が今まで通してきた正直な言動も裏付けとなり釈放されて本当に良かった。フィクションではありますが。本当に良かった。

ストーリー

プロの仕事に対していうのもなんなのですが、ストーリーの繋がりが素晴らしいなと。

【子羊】
シャヒーダーが困っている子羊を助けているときに列車が動き出してしまう訳ですが。彼女の実家には羊がいたから、羊の扱いのも慣れている訳で。列車から降りて困ってる子羊を助けてしまうという設定は何の無理もないな、と。羊?ヤギ?あれ?すみません、考えるほどに分からなくなってしまいました。

【バジュランギおじさんと呼んで】
最初の方で「もし声が出たら、バジュランギおじさんと呼んで」ってシャヒーダーに言ってましたが。まさかそれが、最後の最後に聞けるとは!シャヒーダーは無事に帰宅できたし、バジュランギおじさんは無事に川を渡るし、もう嬉しくて記憶が飛んでしまっていたけれど。そうだった、シャヒーダーが声がでないことを忘れていた!!!と。二人が無事だったことが何より嬉しかったけれど、さらにさらに最後の最後まで幸せな気持ちにさせてくれるストーリーでした。

【隣の家がムスリム】
パワンがラスィカー姉さんの家で食事中にクンクンと何かの匂いを感じ取る場面。お隣の家からお肉を焼く香りがしていたわけですが。それが、実はシャヒーダーの身元を分かる手がかりのひとつにちゃんと繋がるとは。何度パワンに連れ戻されようと、お肉にかぶりつくシャヒーダー可愛かった。

観客はシャヒーダーが何者なのかを知っているが故に、余計にパワンの推理が外れていることに笑ったりハラハラしちゃうんだなぁ、と。まるで、最初から犯人が分かっている設定の刑事コロンボのようだな、と。それは違う?

【ハイハイと手をあげるポーズ】
「町の名前を言っていくから、もし自分の住んでる町の名前がでてきたら手をあげて教えて」とシャヒーダーに言うパワン。だから、カレンダーの山岳地帯の写真を見て故郷だと嬉しそうに手を挙げるシャヒーダーの表情可愛かった。そしてラストシーン。パワンがラスィカー姉さんたちの姿を見つけて、同じようなポーズするんですよね。偶然なのかも知れないけれど、シャヒーダーとパワンがリンクしてるように見えて仕方ありませんでした。

サウンドトラック購入しました

できればCDで欲しかったのですが、なかなか難しかったため。
試しにAmazonで探してみたら、ありました!!

毎日、毎日聴いております。自分が好きになる映画は、やはりストーリーも、役者さんも、音楽もすべてが好きなんだなぁと思いました。

まとめにならないまとめ

映画館で観られて本当に良かったです。こんなにも笑って、泣いて、大忙しな映画はないかも。パワンの正直すぎる行動にハラハラもしたけれど、彼の行動に触発され周囲の人たちも変わっていく姿が好きでした。その過程もじっくり描かれているのが個人的には大好きです。あと、音楽も好きだったのでサウンドトラックが欲しくなりました。これから探そうと思います。もっともっと上映館が増えて、沢山の人に見てもらえたらいいのになと念じる今日このごろです。

 

DVD&Blue-ray発売日決定!


2019年8月2日(金)にDVDとBlue-rayが発売されるそうです!

特典として特製ブックレットと、日本版&本国版予告編映像が入るそうです。
シャヒーダーたちに再び会えるのが楽しみで仕方ありません。

 

ABOUT ME
コアラ
館ファン倶楽部の管理をしているコアラです。 週末は映画館か美術館にいることが多いので、家族からは「今日はどこの館(かん)へ行くの?」と聞かれるようになりました。 皆さんのお役に立てるような館情報を提供していけたらなと思っています。

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