【ブダペスト展】正確には【ブダペスト展ーヨーロッパとハンガリーの美術400年】を国立新美術館で見てきました。
本当は昨年中に行きたかったので、ようやく見ることができました。
開催概要
展覧会名 | ブダペスト展ーヨーロッパとハンガリーの美術400年 |
開催場所 | 国立新美術館 企画展示室1E |
開催期間 | 2019/12/4(水)〜2020/ |
開館時間 | 10:00〜18:00(入館は17:30まで) 金曜日・土曜日は20:00まで(入館は19:30まで) |
休 館 日 | 毎週火曜日 ※年末年始2019/12/24(火)〜2020/1/7(火) ※ただし、2/11(火・祝)は開館、2/12(水)は休館 |
公式サイト、国立新美術館の公式ツイッター&facebook | |
出品リスト | こちら |
ハンガリー最大の美術館であるブダペスト国立西洋美術館とハンガリー・ナショナル・ギャラリー。両館あわせて約24万点ものコレクションの中から130点が来日。日本とハンガリーの外交関係開設150周年の節目ということで、25年ぶりに両館のコレクション展が開催されることになったそうです。
会場の挨拶文パネルには
当館のキュレータたちが本展のために130点の作品を選ぶにあたって意図したのは、単にハンガリー最大の美術館のハンガリー美術・ヨーロッパ美術の名品を包括的に日本の皆様に展覧することではなく、あなた方に「ハンガリー人」になった気持ちでご覧いただける作品を選択することでした。
面白い!ハンガリー人になった気持ち!!この展覧会を見終わった頃には、ハンガリー人に(気持ち的には)なれる!これは楽しみだな、と作品を見ていくことにしました。
ブダペスト国立西洋美術館とハンガリー・ナショナル・ギャラリー
美術館名 | 開館年 | 開館目的 |
ブダペスト国立西洋美術館 | 1906 | ハンガリーを含むヨーロッパ美術を包括的に収蔵する美術館として開館。コレクションの母体となった作品の多くはエステルハージ家などハンガリーの貴族に由来するもの。 |
ハンガリー・ナショナル・ギャラリー | 1957 | ハンガリー美術専門の機関として開設され、それまでブダペスト国立西洋美術館が有していたハンガリー美術が同ギャラリーに段階的に移管 |
2012年には一つの組織に統合され、収蔵分野の再編が進められているところだそうです。2019年の時点ではブダペスト国立西洋美術館がエジプトやギリシャ・ローマの古代作品と、中世末期から18世紀末までのヨーロッパとハンガリーの美術品を収蔵。
ハンガリー・ナショナル・ギャラリーは19 世紀以降のハンガリー美術を収蔵するほか、19 世紀以降の世界各国の美術も展示しているそうです。
Ⅰ ルネサンスから18世紀まで
1. ドイツとネーデルラントの絵画
展示室入って、まずはこちら。
【#ブダペスト展 】16世紀ドイツの巨匠、ルカス・クラーナハ(父)が描いた《不釣り合いなカップル》。年配の男性が、美しい若い女性に抱きついています。男性はとても嬉しそう。でも、うっすらと微笑む女性の眼差しは冷ややか。なんと、彼女の片手は男性のお財布のなかに!https://t.co/vpQT0oOiVf pic.twitter.com/zmeIIJGXmD
— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) February 7, 2020
『不釣り合いなカップル 老人と若い女』ルカス・クラーナハ(父)
こういう人、昔からいたんだろうなぁ。女性の方も、ちゃっかりしてるといいますか。女性が男性と視線を合わせてないところから、さもありなんといいますか。リアルといいますか。
「不釣り合いなカップル」は、特に16世紀の北方ヨーロッパの風刺文学や絵画で愛好された主題
そうなんですね。もし、自分の家にこの絵を飾るとしたらどこに飾ろうかと考えてしまいました。
でも、なんとも言えない美しさなんですよね実物を見ると。女性の衣装の細やかな描写とか、ニスの光沢なんでしょうか、とても幻想的にも見えるというか。
で、男性の表情に目がいって「うわー、やっぱり私は家には飾りたくないなぁ。右側の女性だけ描いてもらいたいなぁ」とか思うのでした。
そして、隣に展示されているのが
【#ブダペスト展 】同じくクラーナハによる《不釣り合いなカップル》ですが、こちらは老女と青年。女性は青年の手に硬貨を押し付けていますが、彼のクールな表情は、愛はお金では買えないことを物語っています。
16世紀の人々にほろ苦い教訓を伝えた二作品、21世紀の私達が見ても、ためになります… pic.twitter.com/VXUKxR3RJg— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) February 7, 2020
『不釣り合いなカップル 老女と若い男』ルカス・クラーナハ(父)
うわーー、こっちもすごいーーー。なんとも言えぬ、嫌な感じ。リアルすぎて、嫌な感じ。
老女と視線を合わせ、肩を抱く男性。先ほどの若い女性とはまた違う描かれ方が、さらなる現実っぽさを感じるといいますか。『僕はこの瞳で嘘をつく』という曲が頭の中を流れてきました。歌詞の内容と絵の描かれた状況は違いますけど。
『アリストテレスとフィリス』ヨーゼフ・ハインツ(父)
はて、若い女性と男性は何をしてるのかな??と思いましたら。アリストテレス?!あの、アリストテレス?!哲学者の???
アリストテレスはアレキサンダー大王の教師だったそうなのですが、大王がフィリスに入れ込みすぎるのを注意したので、フィリスが復讐のためにアリストテレスを誘惑したらしいんです。で、まんまと誘惑に成功しフィリスは自分をアリストテレスの背中に乗せて欲しいと頼み、それを受け入れるアリストテレス。
女性の誘惑に負けた哲学者、しかもムチで……。いやはや、びっくりしました。
2. イタリア絵画
【#ブダペスト展 】では、「I ルネサンスから18世紀まで」「II 19世紀・20世紀初頭」の2部構成で、ヨーロッパとハンガリーの美術を紹介します。写真は第I部の「イタリア絵画」:イタリア美術はブダペストのコレクションの中で最も充実した分野です。ぜひご覧ください!https://t.co/gTBpaCc4Lp pic.twitter.com/SZqgQsC6v6
— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) December 11, 2019
壁紙の真紅の色合いが、とても素敵でした。
フィレンツェ派 | 構想を線に表す素描を重んじた |
ヴェネツィア派 | 感覚に訴える色彩の効果を最大限に生かした |
『聖家族』ジローラモ・シチョランテ・ダ・セルモネータに帰属
まるで赤ちゃん、じゃなかった、キリストが生きているかのような描かれ方でした。
#ブダペスト展 から年末年始のご挨拶を!
会場の#国立新美術館 は2019/12/24~2020/1/7まで休館いたします。新年の開館日は1/8となります。皆さま、どうぞよいお年をお迎えください。そして来年もよろしくお願いいたします!ティツィアーノ《聖母子と聖パウロ》#ブダペスト国立西洋美術館 pic.twitter.com/S8jCBvTStX
— 日経文化事業部 (@artnikkei) December 24, 2019
『聖母子と聖パウロ』ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
聖パウロといえば、剣と本を持っているのだそうで。聖母子が描かれているけれど、額に半裸のような女性が配置されていてキリスト様がそちらを見ているようにみえてしまったのは私だけでしょうか。
ティツィアーノというと、東京都美術館で見た『フローラ』が美しすぎて。
この作品は、是非もう一度見てみたいです。本当に生きてるみたいでした。ウフィツィ美術館さん、ぜひぜひまた日本に貸してくださいませ!!
『カナの婚礼』ジョルジョ・ヴァザーリ
さほど大きな絵ではないのですが、とても目を引くといいますか。衣装の光沢や模様の美しさに惹かれました。あ、このヴァザーリさんは『芸術家列伝』を書いた、あのヴァザーリさんだったのですね!本を書いているイメージが強すぎて(!?)彼の作品を見たのは初めてかも??
『聖ペテロの磔刑』グイド・レーニ
はて、どこかでグイド・レーニの作品を見たような。ずーっと気になっているのですが、思い出せません。
『若い修道士の肖像』ドメニコ・フェッティ
若いのに、もう只者じゃない感じが溢れている一枚。後光がさしている、という表現は仏教だけなのかしら。なんというか、はい、後光がさしているような青年でした。
3.黄金時代のオランダ絵画
『ベニヤミンの袋から発見されたヨセフの杯』
なんでも、ヨセフは弟たちにねたまれて売り飛ばされてしまうそうで。でも、色々あって(はしょりすぎ)エジプトの王に認められて大出世。
あるとき、穀物を買いにエジプトまで来た弟たちと再会。弟たちは自分のことが分からなかったようなので、こっそり自分の杯をベニヤミンという末弟の袋に入れ、自分の杯を盗んだと訴えるヨセフ。
罰としてベニヤミンを自分の奴隷にする、と言うと他の弟たちがベニヤミンの代わりに自分たちが奴隷になるから、とかばう。それに感激してヨセフは自分が兄であることを名乗り弟たちと和解した、らしい。
まぁ、自分のことを売った弟たちを素直には許さず、試すというのが人間っぽいというか。聖書って、こういう話も載っているんだな、と。
イタリア絵画のコーナーに展示してあった『監獄でファラオの料理長と給仕長の夢を解釈するヨセフ』という作品があるのですが。
『監獄でファラオの料理長と給仕長の夢を解釈するヨセフ』ジョヴァンニ・バッティスタ・ランゲッティ
これが、ヨセフがファラオに認められる第一歩の場面といいますか。料理長と給仕長の人生が、監獄で見たヨセフの夢のとおりになってしまった、と。そもそも、弟たちにねたまれた一因が、この夢解きだというのですから、恐るべしヨセフ。未来を夢で見られてしまうなんて。
私が、一番絵はがきにして欲しかった作品はこちら。
『本を読む老人』ヘンドリック・ブルーマールト
語彙を失うとは、このこと。もとから語彙の少ない私のメモには「手がやばい」と書いてありました。
絵の前に誰もいなくなったら、絶対動いてるに違いない!あー、ようやく次のページが読めるとばかりにページをめくるに違いない!!と確信、否、妄想するほどのリアルさ。絶対、絵じゃない!!
この絵が見られただけでも、この展覧会へ行った甲斐がありました。いや、他にも好きな作品はたくさんありましたが。でも、個人的にはこの作品がダントツで好きでした。
4. スペイン絵画─黄金時代からゴヤまで
【#ブダペスト展 】
まだらに塗られた絵具…? 離れて見ると「耳」になります。
赤と緑の抽象絵画…?いえいえ、描かれた衣服の一部のクローズアップです。
スペイン黄金時代の巨匠、エル・グレコの魔法のような筆さばき♪ 近づいたり離れたりしながら、ご覧下さい!https://t.co/vpQT0owI3H pic.twitter.com/v06wyKEcgj— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) January 17, 2020
6. 17-18世紀のヨーロッパの都市と風景
#ブダペスト展
フランソワ・ド・ノメ
《架空のゴシック教会の内部》モンス・デジデリオの名でご存知の方もいるかも?実在しない架空の景観を描くカプリッチョ(奇想画)の中でも、細かい見事な建築描写で有名。息をのむ緻密さ、神秘的な陰影表現が魅力です。https://t.co/0TdHOpgv8D pic.twitter.com/5u676BhHYG
— 日経文化事業部 (@artnikkei) February 5, 2020
『架空のゴシック教会の内部』フランソワ・ド・ノメ
別々の場所にある古代建築や廃墟を1つの画面にまとめ、架空の情景を表したのが”カプリッチョ(奇想画)”だそうです。
この画家がカプリッチョが得意だったという解説を読まなかったら、あぁこういう教会があったんだな、って鵜呑みにするところでした。
そういえば、カプリチョーザというお店があるけれどどんな意味なのかしら?と思ったらお店の公式ホームページに”きまぐれ”という意味だと書いてありました。
【#ブダペスト展 】
オランダはスピードスケート発祥の地とも言われますが、本展出品の17世紀オランダの風景画にも、凍った運河をスケートで行き交う人々が描かれています。スカート姿の女性もスイスイと滑っているようです。細部描写が魅力的な本作、ぜひご覧ください!https://t.co/vpQT0owI3H pic.twitter.com/UJkCKirysx— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) January 29, 2020
『冬のニューコープ村』ヤン・アブラハムスゾーン・ファン・ベールストラーテン
よーーーくみると、氷の上に犬もいまして。冷たいのか、片足めっちゃ上げてるのが見られます。思わず笑ってしまいました。歩いてるのかもしれないのですが、それにしても足の上がり方が通常より大きい気がして。
『アルクマールの税関』ヤーコプ・ファン・ライスダール
7. 17-18世紀のハンガリー王国の絵画芸術
『女男爵ハッレル・エルジェーベトの肖像』シュミッディ・ダーニエル
Ⅱ 19世紀・20世紀初頭
1. ビーダーマイアー
【#ブダペスト展 】2019年の休館前最後の週末です!
本展は「I.ルネサンスから18世紀まで」「II.19世紀・20世紀初頭」の2部構成。第II部にはハンガリー絵画がぞくぞく登場。「ビーダーマイアー」のコーナーでは、オーストリアとハンガリーの名画が競演。ぜひご覧ください!https://t.co/gTBpaCc4Lp pic.twitter.com/SVED0UkyS6— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) December 20, 2019
『伝書鳩』バラバーシュ・ミクローシュ
グラスに飾られた薔薇や、女性が着ているシルク?の光沢の美しさ。
#ブダペスト展
フェリーチェ・スキアヴォーニ
《お茶を入れる召使い》のちに「ビーダー(従順な)+マイアー(最も一般的なドイツの姓の一つ)」と幾分皮肉めいた名で呼ばれたこの様式。確かに刺激的ではないけれど、この穏やかさ・愛らしさは今の我々にとっても大変魅力的です。 pic.twitter.com/LNC7ek0ZdX
— 日経文化事業部 (@artnikkei) February 19, 2020
この可愛い少女の絵はがきは、間違いなくあるだろう!と予測していたのですが残念ながらありませんでした。間違いなくあるだろう!と思った私は一体……。
#ブダペスト展
ヨハン・バプティスト・ライター
《小さな宝石商》本展第II部は19世紀前半の中欧で流行したビーダーマイアー様式の絵画からスタート。日常のささいな出来事の繊細で優美な描写が、ウィーンの裕福な市民階級から人気を得ていました。https://t.co/0TdHOpgv8D
(続く) pic.twitter.com/jfFQSTBbZE— 日経文化事業部 (@artnikkei) February 19, 2020
女の子の嬉しそうな表情といい、彼女の左目に光る宝石の輝きの美しさといい、とても印象的な作品でした。絵はがきあったのに、購入してこなかったのが悔やまれます。
この章で私が一番好きで、一番絵はがきが欲しかった作品は
『レバノンの太守(ジチ・エドムント伯爵の肖像)』ボルショシュ・ヨージェフ
全体的に、ものすごいリアルで今にも動きそうなのですが。特に、ターバン。二次元とは思えぬ立体感。一体、どう描いたらこう見えるの??と。近づいては、本当に絵なのかを確かめ。離れては絶対、これ本物でしょうと思い、また絵に近づいて……を何度も繰り返したけれど、やっぱり絵なんだけど本物でした(?)。
こちらの絵も見てみたいなぁ。
『漁師たち』マルコー・カーロイ(父)
日が落ちる、あの一瞬ぱぁあああっと明るくなる、あの景色が絵に閉じ込められているという不思議。自分も、この景色の中にいるような感じになりました。美しかったなぁ。
2. レアリスム―風俗画と肖像画
シニェイ・メルシェ・パール
この展覧会のメインビジュアルとして使われている作品『紫のドレスの婦人』。
それを描いたのがシニェイ・メルシェ・パール。
【#ブダペスト展 】
1枚目は19世紀後半のハンガリーの画家、シニェイ・メルシェ・パールの《紫のドレスの婦人》。
2枚目はシニェイ・メルシェと同世代のハンガリーの画家、ベンツール・ジュラの《森のなかで本を読む女性》。
どちらも、画家自身の妻がモデルなんです!https://t.co/vpQT0owI3H pic.twitter.com/BX1SY1aSsT— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) January 24, 2020
『紫のドレスの婦人』シニェイ・メルシェ・パール 1874年作
制作当時は、ほとんどの批評家に不評だった一方、一般の人たちからは受け入れられ愛されていたようです。批評家よりも、一般の人達のほうが新しいものを受け入れやすかったというのが面白いなと。
『気球』シニェイ・メルシェ・パール 1878年作
感じるままの色使いで表現しようと試みるも、ほとんど評価されず田舎に引きこもったそうです。で1882年に再起をかけてウィーンへ行って描いたのが『ヒバリ。』
『ヒバリ』シニェイ・メルシェ・パール 1882年作
文学的・象徴的意味をまったくもたない、というこの『ヒバリ』は非難を浴びせられたそう。そうか、時代を先取りしすぎたんでしょうか。この時代、神話の女神ではなく女性の一糸まとわぬ姿を描くのはタブーだったようです。
再起をかけたのに、非難轟々。ウィキペディアによると”1880年代は絵を描くのをやめ、ハンガリー貴族として生活し、議員としても活動していた”と。画家としては50歳ごろからようやく認められたそうで。でも、生きているうちに認められて良かった良かった。
ギュスターヴ・ドレ
#ブダペスト展
ギュスターヴ・ドレ
《白いショールをまとった若い女性》ダンテ「神曲」など文学作品の精密な挿絵で有名なドレ。実は宗教画から風俗画そして本展でご覧になれる肖像画まで、多方面に才能を発揮しました。多才ぶりの一面が伺える作品です。https://t.co/0TdHOpgv8D pic.twitter.com/ZUcT6EFowo
— 日経文化事業部 (@artnikkei) February 7, 2020
『白いショールをまとった若い女性』ギュスターヴ・ドレ
こんなにも逆光の作品を今まで見たことがあるだろうか、という意味でとても印象的な作品でした。あと、腰の細さと左手の手袋の描き方にも目が釘付け。
ロツ・カーロイ
【#ブダペスト展 】本日1/8(水)より開館。2020年も皆様のご来場お待ちしております!
写真は、ハンガリーの画家ロツ・カーロイの《春—リッピヒ・イロナの肖像》(1894年)。新春にぜひ会場でご覧ください。
本展覧会は3/16(月)まで開催!#国立新美術館https://t.co/vpQT0owI3H pic.twitter.com/AvGQlWziP4— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) January 8, 2020
『春—リッピヒ・イロナの肖像』ロツ・カーロイ
とても美しくて、うっとり。16歳のハンガリーの少女を描いた作品とのこと。
ヨーゼフ・イスラエルス
【#ブダペスト展 】仄暗い室内で、窓から差し込む光を頼りに針仕事にいそしむ3人の孤児の少女。19世紀オランダの画家、ヨーゼフ・イスラエルスによって描かれました(1866年)。本展の後半、「II-2. レアリスム—風俗画と肖像画」のセクションに展示されています。(続く)https://t.co/vpQT0oOiVf pic.twitter.com/rnFKsMyizG
— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) February 14, 2020
『カトウェイクの孤児の少女たち』ヨーゼフ・イスラエルス
スポットライトを浴びているかのような少女たち。その光の明るさとは対照的に、彼女たちの人生に立ち込める不安のようなものを勝手に受け取ってしまいました。
ムンカーチ・ミハーイ
『本を読む女性』ムンカーチ・ミハーイ
【#ブダペスト展 】
ピアノの前に座るのは、19世紀ロマン派を代表するハンガリー生まれの音楽家、フランツ・リスト。亡くなる4カ月前、74歳の時に描かれた最後の肖像画です。超絶的なピアノの演奏技巧から「指が6本ある」と噂されたリスト、この作品でも指が長い!(続く)https://t.co/vpQT0owI3H pic.twitter.com/URQ9drI6D6— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) January 22, 2020
【#ブダペスト展 】
リストの最後の肖像を描いたのは、19世紀後半のハンガリー絵画の巨匠ムンカーチ・ミハーイ。
ムンカーチはリストより30歳以上も年下でしたが、最晩年のリストと親交を結びました。ともにハンガリー出身の音楽家と画家の友情から生まれた奇跡のような傑作、ぜひご覧ください。 pic.twitter.com/14n6jZsVgf— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) January 22, 2020
『フランツ・リストの肖像』ムンカーチ・ミハーイ
ムンカーチを画家としても人物としても心から尊敬していたというリスト。すすんで絵のモデルを引き受けたそうです。
展示されていた絵は、どれも上流階級っぽいものばかりですが。初めからこういう絵を描いていたのではなくて。
例えば、こちらの絵のような感じで農民や労働者など貧しい人々の苦難や食事をドラマチックに描いた風俗画をメインに描いていたそうです。
【#ブダペスト展 】
本日はハンガリーの巨匠ムンカーチ・ミハーイの誕生日!本展には彼の作品が6点も出品されています。
幼くして孤児となったムンカーチは、10代の頃、家具職人として過酷な労働に明け暮れた時期もありましたが、苦難を乗り越え、画家として国際的名声を確立するに至りました。(続く) pic.twitter.com/S0QGz3Rmce— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) February 20, 2020
それが!
1874年に貴族の女性と結婚したのをきっかけで裕福なブルジョワ階級の婦人や子供たちの優雅な生活を描くようになったというではありませんか。
変わっちまったな、ムンカーチ(偉そうだな私)。
『「村の英雄」のための習作(テーブルに寄りかかる二人の若者)』
カミーユ・ピサロ
『ポントワーズの家禽市場』カミーユ・ピサロ
ざっくり描かれているけれど、そこがまた忙しない市場の様子を捉えている感じがして好きでした。
3. 戸外制作の絵画
外で絵を描けるようになった大きな要因の一つに、携帯できるチューブ入り絵具が開発されたからというのは知っていたのですが。地塗り済みのカンヴァスなども理由のひとつだったそうです。
【#ブダペスト展 】こちらはムンカーチより4歳年上、フランス印象派のモネの作品。海沿いの町トゥルーヴィルで描かれました。灰色の空と海が一つに混ざり合う風景からは、湿気を帯びた空気がいまにも漂ってきそうです。
異なる大気現象を見事に捉えたハンガリーとフランスの名作、ぜひご覧ください! pic.twitter.com/4UhGXtYobp— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) February 5, 2020
【#ブダペスト展 】バラ色に染まる空の下、土ぼこりを巻き上げる荷馬車。雄大なハンガリー大平原の情景です。作者はハンガリーの画家、ムンカーチ・ミハーイ。土煙にかすむ大気のなか、空と大地が溶け合ったかに見える一瞬の光景を、豊かな筆触で描出しています。(続く)https://t.co/vpQT0owI3H pic.twitter.com/4FnutN6k1z
— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) February 5, 2020
4. 自然主義
『ノルウェーのフィヨルド』アデルスティーン・ノーマン
申し訳ないけれど、この絵はがきよりも是非とも実物を見ていただきたい!!フィヨルドが額のなかに収まっていることが不思議。
【#ブダペスト展 】こちらはハンガリーの画家、チョーク・イシュトヴァーンが描いた孤児の姉妹 (1891年)。寂しげな青色が印象的なこの作品は「II-4. 自然主義」のセクションに登場します。
レアリスムと自然主義の画家たちは、しばしば、社会の片隅に追いやられた弱者の苦難を主題に取り上げました。 pic.twitter.com/ONqN8F5mdg— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) February 14, 2020
『祈り(アヴェ・マリア)』イヴァーニ・グルンワルト・ベーラ
教会へ行く前にも祈りを捧げているということでしょうか。真剣な面持ちに、こちらも背筋が伸びました。
5. 世紀末─神話、寓意、象徴主義
19世紀から20世紀初頭、不安・恐れ・欲望といった精神的なものを神話・人物・植物などの具体的なイメージを借りて幻想的に描くといった傾向がヨーロッパ各地に現れたそうです。
【#ブダペスト展 】
《黄金時代》と題されたこの絵画は、ハンガリーの世紀末美術の金字塔ともいうべき作品です。作者はヴァサリ・ヤーノシュ(1867-1939)。額も彼がデザインしました。夢みるような表情で寄り添う男女の姿は、どこか頽廃的。危うい美しさに魅了されます。https://t.co/vpQT0owI3H pic.twitter.com/5DHt3Mi7J1— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) January 31, 2020
#ブダペスト展
レオ・プッツ
《牧歌》プッツはマネやルノワールの初期の作品から大きな影響を受けた画家ですが、本作の揺らぐような筆致や強い色彩、色の調和は表現主義のようにもとれます。ゆらゆら波打つ水面の見事な表現はいくら見ても見飽きません。https://t.co/0TdHOpgv8D pic.twitter.com/NntfDlzFsV
— 日経文化事業部 (@artnikkei) February 14, 2020
あまりにも男性が女性を見つめているもので。ついつい、そちらばかり見てしまいました。
#ブダペスト展
アルノルト・ベックリン
《村の鍛冶屋を訪れるケンタウロス》独特の力強い色彩が特徴のベックリン。半獣半神のケンタウロスはどこか人間くさく、突然の登場に戸惑う村人と相まりユーモラス。明日11日(火・祝)は開館日!ぜひお越し下さい。※12日(水)は休館https://t.co/0TdHOpgv8D pic.twitter.com/Fy4WtaeC6K
— 日経文化事業部 (@artnikkei) February 10, 2020
ケンタウロスが!鍛冶屋に!!切り株に前足を乗せて、何か相談しています!!
『魔法』グラーチ・ラヨシュ
どちらかが、どちらかに魔法をかけているのか。それとも、ふたりともが魔法にかかっているのか。
『アテネの新月の夜、馬車での散策』チョントヴァーリ・コストカ・ティヴァダル
この方は、元は薬剤師さんだったそうですが。自分が最も偉大な画家になることを告げる幻覚を見たことから、芸術の道に進むことを決心されたそうです。
6. ポスト印象派
【#ブダペスト展 】平面的な構成と鮮やかな色使いが印象的な《赤ワインを飲む私の父とピアチェク伯父さん》。ハンガリーの画家、リップル=ローナイ・ヨージェフ(1861-1927)の代表作です。本展の後半、「II-6. ポスト印象派」のセクションに登場します!ぜひご覧ください。https://t.co/vpQT0owI3H pic.twitter.com/P2B2mW35Vz
— 国立新美術館 NACT (@NACT_PR) February 17, 2020
『赤ワインを飲む私の父とピアチェク伯父さん』リップル=ローナイ・ヨージェフ
リアルでありながら、でも、フラットな感じでもあり、でもリアルであり、色使いが可愛らしくて好きでした。
『ケシの実のケーキ』フェーニェシュ・アドルフ
ケシの実のケーキ?!と思ったら、モーントルテという名前のお菓子だそうです。モーン(Mohn)が”ケシ”なんですって。ケシの実って、あんぱんの上にのってるあれですよね。あれ好きなんですけど、ケーキになったらどうなのかな。
『アーチェリーをする人々』フェレンツィ・カーロイ
7. 20世紀初頭の美術─表現主義、 構成主義、アール・デコ
『6人の人物のコンポジション』ボルトニク・シャーンドル
『リヴィエラ』ベルナート・アウレール
グッズ
そろそろバレンタインも近いこの頃。#ブダペスト展 はグッズも充実!気になるあの人に、自分のご褒美にいかがですか?ハンガリー発祥の陶磁器ブランド「ヘレンド 」の紅茶は中々手に入らないレア商品。限定グッズや可愛すぎるハンガリー刺繍など取り揃えてお待ちしています!https://t.co/0TdHOpgv8D pic.twitter.com/3xNiMADtAr
— 日経文化事業部 (@artnikkei) January 23, 2020
【#ブダペスト展】会場限定オリジナルグッズ
写真はブダペスト展オリジナルキューブパズル。
このパズル、考案者はハンガリー出身の建築学者、エルノー・ルービック氏です。展示の5作品と本展のロゴを各面に美しくあしらいました。知育玩具としてお子さまお孫さまへのお土産にも最適!会場限定です。 pic.twitter.com/hfTvDD6avE— 日経文化事業部 (@artnikkei) December 11, 2019
なるほどハンガリー出身の方だから!なぜにキューブパズルなんだろうと思っていたので。今まで2面までしかできたことないんですよねぇ。
上記の詳しい要約とご説明、ありがとうございます。
3月にこの展覧会を見に行きたかったので、残念ながら間に合いませんでした。。たいへん残念ですけど、仕方がないです。
因みに、ケシの実のケーキがたいへん美味しいです。絵画に描かれたケシの実のケーキを特にクリスマスによく食べます。
ナッツのバージョンともよくセットになります。
中身のらせんの形も美味しさのそばに一つのアピールです。
機会がありましたら、是非試してみてください。
ymyr1様 コメントありがとうございます。
開催期間が延長になったので、もしかして見られる方もいらっしゃるのでは!と思いましたが繰り上げ終了となってしまったのは残念で仕方ありません。また美術館で絵をゆっくり見られる日が早くきますように。
ケシの実とナッツのケーキセットもあるんですね、ぜひ食べてみたいです。教えていただきありがとうございます。粉とケシの実を全部混ぜるのではなく、この絵のようにらせん状に作るのも美しいですね。