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東京藝術大学大学美術館【円山応挙から近代京都画壇へ】を見た感想と購入したグッズについて

東京藝術大学大学美術館で開催中の【円山応挙から近代京都画壇へ】前期展示を見てきました。
前期展示と後期展示では、ほぼ作品が入れ替わる、もしくは場面替えがあるということで、どちらも見逃せない感じ。

素晴らしかった、応挙も、その門下の方々も驚くほど素晴らしく、前期展示だけでももう一度見に行きたいと思うぐらい素晴らしかったです。(素晴らしいとしか書けない)。そして、京都会場でしか見られない作品の数々も見てみたいものだと夢を見ております。

 

 

開催概要

場  所 東京藝術大学大学美術館
JR上野駅・公園口改札からの行き方は、こちら
期  間 2019/8/3(土)〜9/29(日)
前期:9/1(日)まで
後期:9/3(火)から※ただし、前期の途中だけ展示されるものや、後期途中から展示されるものもあるので作品リストでご確認ください。作品リストはpdf形式です。
時  間 10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休 館 日 毎週月曜日
※ 祝日又は振替休日の場合は開館、翌日休館
公式ホームページ こちらをクリックしてください
プレスリリース 資料はこちらをクリックしてください(pdf形式)

 

公式ツイッターは、こちら↓です。

 

展示作品(通期)

すべては応挙にはじまる。

会場に足を踏み入れた途端、思わず「おお〜」と声が出てしまいました。こういう展示の配置!!いいですねぇ!!!。

円山応挙の『松に孔雀図』は思いの外、孔雀の表情がキリリとしていて驚きました。応挙の描く犬の絵まではふんわりとはしていないだろう、ぐらいには思っていたもので。
仏間の前室だけに、そんなにふんわりしたものは描かないか。失礼しました。見に来た人の気配を感じ、キッと顔をこちらに向けそうなほど張り詰めてる感じ。この絵を描いた3ヶ月後に亡くなってしまうとは信じられないぐらいの力強さでした。

 

応挙の作品の次に好きなのが亀岡規礼の『採蓮図』でした。女性の描かれ方が、ほわっとしていて。それにしても、亀岡規礼と山本守礼が兄弟というのにびっくり。兄弟で名前違うから、まったく兄弟感漂ってなかったもので(何じゃそれ)。

 

大乗寺には、長沢芦雪が担当した屏風図があってそれが今年の春に東京都美術館で開催された【奇想の系譜展】にも出品されていた


『群猿図』なんですね。どこかで、大乗寺って聞いたことがあるなと思っていたら、そうだこのときに見たんだった……。

 

和楽という雑誌の公式ホームページに、今回の展覧会のことが取り上げられています。実際のお寺での襖の配置などが分かりやすく掲載されています。

 

呉春は、師事していた与謝蕪村が亡くなったあとに円山応挙に弟子入りを申し出たところ、友人として迎えられたとか。「もう蕪村さんのところで習ったんだし、今さら私のもとで修行しなくてもいいでしょ!」と追い返すでもなく、友人として、というところに応挙の懐の深さを勝手に感じてみたり。応挙の工房には弟子が千人いたという話ですし、自分の技術を限られた人だけじゃなく広げていこうとしてたのかなぁ。

私だったら、自分のライバルを自分の手で育てたくないからと本当に限られた人にしか教えなさそう、いや、それでもその人達がライバルになるだろうから、もう自分だけ上手ければいいとか思ってしまいそう。狭い、実に心が狭い。私自身が描けないから、余計にそう思ってしまうのかもしれません。応挙ほどの人であれば、今までと違う絵も描けそうだしなぁ。何人に教えようと、自分と同じように描けようと、その先のまた違ったものを描けばいいという感じなのかなぁ。絵が描けるって、本当に羨ましい。

展示作品(前期)

すべては応挙にはじまる。

展示のトップバッターは応挙のお弟子さんである山跡鶴嶺が描いた『円山応挙像』。

応挙が弟子に自分の肖像画を描かせ、最も似ていた本作を子孫に伝えたとされる

と説明にありました。ふむふむ、ご本人公認のブロマイド写真ってことで(?!)。

のちのち、応挙の作品が出てくるたび(あのおじさまが、どんな表情を浮かべて描いていたのかしら。ふっふっふ)と思うのでした。

 

ただ、ただ、度肝を抜かれました。たけのこの絵だけで1時間は軽く見ていられそうです。前期では乙巻が、後期展示では甲巻が見られるとか。3年前に根津美術館で開催された円山応挙展に足を運ばず(行こうと思っていたのに、待ち時間が発生しているという情報に怖気づいた私)、そのことを今も悔やみ続け。

円山応挙展の図録
昨年、根津美術館へ行ったときに見てもいない円山応挙展の図録を買って、「あぁ、やっぱり見に行けば良かった」と悔しがっていたものですから。今回、株式会社千總さんがまた出品を許可してくれたことにものすごくお礼を言いたいです。ありがとうございます。

ここの章では、応挙についで呉春の作品も好きでした。『松下游鯉図』と『巌上孔雀図』。すごい良かったなぁ、絵はがきがあったら買ってたなぁ。

あとは山元春挙の『しぐれ来る海峡』の海の独特な色と、木々のけぶる感じ。好きだなぁ。

孔雀、虎、犬。命を描く。

私、勝手ながらこの章で円山応挙の『牡丹孔雀図』が見られるのかと思いこんでました。

円山応挙『牡丹孔雀図』円山応挙『牡丹孔雀図』※東京展での展示はありません

 

前期展示にないから、後期展示で見られるのかなぁ、なんて。だって、だって、絵はがきも売られていたので……そしたら京都展のみ(しかも半期展示)でした。しょんぼり。

ですが、応挙の息子である円山応瑞の『牡丹孔雀図』が見事でしてねぇ。展示ケースの前で唸りました。お父さんが偉大すぎると息子さんは大変そうですが。応瑞は、努力もするし才能もあったのでしょうねぇ。いや、まったく応瑞のことは知らないのですが。円山応瑞の『牡丹孔雀図』は、8月18日までの展示なのでご注意くださいませ。

張月樵『花鳥図』、都路華香『雪中鷲図』、幸野楳嶺『敗荷鴛鴦図』も好きだったなぁ。ちなみに、「敗荷(はいか)」って葉の破れたハスのことなんですね。

京都国立博物館所蔵の国井応文・望月玉泉『花卉鳥獣図巻』も、何時間でも見ていたかったです。色のキレイなこと!そして、鳥や花たちが今にも紙から出てくるんじゃないかと思うほどの本物っぽさ。後期展示では、どんな場面が見られるのか楽しみです。

 

わんこたちは”もふもふ”なれど、薔薇の描き方がとてつもなく本気の長沢芦雪『薔薇蝶狗子図』。

個人的には竹内栖鳳も好きなのですが、ちょっとこの子犬は、なんといいますか、そんなに、ええっと、可愛くはないけれど。他の動物たちは、もっとこう写実的で素晴らしいです(援護したいけどできてない)。

森狙仙の『雪中燈籠猿図』は、安定の猿の可愛さとおかしみが見られました。雪景色、猿たちがぎゅうぎゅうと燈籠のなかにいる姿。忘れられません。

山、川、滝。自然を写す。

この章のトップバッターが円山応挙『春秋瀑布図』。美しかった。

岸竹堂『大津唐崎図』のまさに目の前に実際の景色が広がる感じもびっくりしたけれど。けれど、なんといっても、個人的に一番驚いたのが木島櫻谷『山水図』。

こんなにも美しい作品があったのか!と。ベンチに座って、しばし見入ってしまいました。すごい、すごすぎる。木島櫻谷好きだったけど、もっと好きになりました。すごい、これ人間が描けるなんて……と興奮してました一人で。もう、一人でも多くの人にこの作品を見ていただきたい!!と思っています。なんの縁もゆかりもないけれど。あまりにも好きすぎて。この作品だけのために前期展示を見に行ってもいいぐらい。いや、行ったらもちろん他の作品も堪能するんですけど、はい。衝撃でした。

 

美人、仙人。物語を紡ぐ。

なかなか展示されない作品だそうです。だから、この貴重な機会に、じっくり眺めてまいりました。髪の生え際や、着物の模様の細かさに応挙の性格が表れていそうです。そして、なんと言っても象の鼻の先っぽが正面向いていて、その形の可愛さに思わず笑ってしまいました。

この章には、三国志の三顧の礼を題材に描かれた作品もあり、あぁ、平成館の三国志展も早く見たいなぁと思いつつ。

月僊の『東方朔図』も面白かったなぁ。食べると長寿が約束される桃を盗み、抜き足差し足で帰ろうとする東方朔。わ!っと脅かしてあげたいぐらいでした。

 

展示作品(後期)

すべては応挙にはじまる。

後期展示では竹内栖鳳の『雨霽(あまばれ)』、「爐邊」も見られる予定。与謝蕪村の『郭子儀図』はサントリー美術館の展示で以前みたことがありそうな。見た、んだろうなぁ。【若冲と蕪村展】に展示されていたみたいだもんなぁ。記憶力よ、甦れ!

孔雀、虎、犬。命を描く。

とくと”もふもふ”ぶりを堪能したいと思います。

呉春の『海棠孔雀図』、木島櫻谷『しぐれ』の鹿、森狙仙の『猪図』などなど、動物の絵が大好きな私からすると楽しみがありすぎます。

山、川、滝。自然を写す。


株式会社千總さんは、本当に素敵な作品を所蔵していらっしゃいますねぇ。すごい目利きでいらっしゃる。

円山応挙の『鵜飼図』、山口素絢『雪景山水図』などなど、美術館にいながらにして各地の川めぐり、涼しくなれそうです。いやまぁ、美術館内は涼しくて快適ではありますが。

美人、仙人。物語を紡ぐ。

今尾景年『群仙図』も楽しみだなぁ。

 

図録&グッズ

図録

今回の公式図録は書籍として出版されているので、もし当日買いそびれてしまった、やはり買っておけば良かったと後悔しても大丈夫!

グッズ

公式ホームページに、詳しくグッズが紹介されています。こうして掲載していただけると、行く前からワクワク度が高まりますね!(私だけ……?)

絵はがき


円山応挙『写生図巻(乙巻)』

見てるうちに、たけのこの皮の、あのザラッとしてる感覚が頭の中で蘇りました。


円山応挙『写生図巻(乙巻)』

こっちを向きそうです猿が。尾っぽとお尻の部分が気になったのでしょうか。

 

円山応挙から近代京都画壇への絵はがき
円山応挙『牡丹孔雀図』

残念ながら東京では展示がありませんでした。羨ましいぞ、京都。
ちなみに京都では11月26日からの後期展示とか。

 

円山応挙から近代京都画壇への絵はがき
円山応挙『春秋瀑布図』

細長い作品でしたが、その細さが個人的には好きでした。広大な景色を絵の中に入れてしまえるなんて不思議。

円山応挙から近代京都画壇への絵はがき
円山応挙『狗子図』

はぁ。ただただ、可愛かったです。後ろ向いてるこの尻尾のくるんとしたところ、右の子の顔と身体のバランスとか。愛おしい。あの真面目そうな自画像の応挙さんが、どんな顔して描いていたのかと想像すると。ふふふ。


長沢芦雪『薔薇蝶狗子図』

本気で描かれた薔薇と蝶。それに相反するような力の抜けた感じの子犬たち。このバランス!江戸時代へタイムスリップできるなら芦雪さんにもお会いしたい。ちょっと、かなり、面白い方だったんじゃないかと。


円山応挙『江口君図』


都路華香『雪中鷲図』

寒さをものともせず、なにか獲物を見つけて今まさに飛び立とうとしているのか。こちらに飛び出してきそうな感じでした。

円山応挙から近代京都画壇への絵はがき
森狙仙『猪図』

応挙の象の鼻といい、森狙仙のイノシシの鼻も可愛らしい。


円山応挙『写生図巻(甲巻)』

真正面から鼻先だけ描いた部分が私は一番好きでした。


円山応挙『保津川図』

絶筆とは思えない、この迫力。美しい水のうねり。金砂子の使われ方が美しく。左隻と右隻の間ぐらいに立っているだけで、水の音が聞こえてきそうでした。

 

A4クリアファイル

公式ホームページのグッズのページにも掲載されている『松に孔雀図』のキッラキラなクリアファイル購入しました。

円山応挙から近代京都画壇へのクリアファイル
正面から撮影すると写り込んでしまうため、斜めから撮っております。


黄金の輝き。

円山応挙から近代京都画壇へのクリアファイル
紙を入れると、こんな感じになります。

円山応挙から近代京都画壇へのクリアファイル

円山応挙から近代京都画壇へのクリアファイル
煌めき黄金クリアファイルシリーズ(勝手に命名)は、今までそんなに見かけたことがないのですが。やはり、美しい。お値段も、それなりになりますが。美しいものを、より美しく。

 

 

そして後期展示で、ついつい追加購入。

円山応挙から近代京都画壇へのクリアファイル
長沢芦雪『薔薇蝶狗子図』のA4クリアファイル。
前期見に行ったときにも惹かれていたのですが。でも、クリアファイル持ち過ぎだし、と。泣く泣く断念。でも、もう入手できる機会はないだろうと思いまして。

紙を入れると、こんな感じになります。

円山応挙から近代京都画壇へのクリアファイル
実物は、もう少し上品なピンクです。

 

まとめにならないまとめ

前期展示、素晴らしく。言葉が出なくなるような作品、数多く。これは後期展示も楽しみで。展示室の入口でリピート割引券なるものもいただけたし。

円山応挙から近代京都画壇へ割引券
(念のため、写真をぼやかしています。だれも悪用しないとは思うのですが念のため)

今までの展覧会で、名前だけはなんとなく知っていて作品が好きだなぁ、と思う画家の方々が。実は円山応挙の流れだったんだな、ということに驚きつつ、だから好きだなぁと思うのか!などと今さら腑に落ちたのでした。
写生にこだわりながらも、写生したものを忠実に作品に仕上げたわけではなく。また、ひとりひとりの個性とあいまって、似てるけれども似ていない、似ていないようでどこか共通点がありそうな、そんな作品が沢山生まれたんだなぁと思いました。

興味のある方、ぜひぜひ前期&後期展示へ。熱中症にお互い気をつけつつ、ぜひぜひ機会がありましたら。

後期展示へ行ってきました

やはり圧巻は円山応挙の絶筆と言われている『保津川図』。よくぞ、ここまで綺麗に残ってきたものだと感心するし、どうかいつまでもいつまでも元気で(?)いて欲しいと思いました。

個人的には龍が好きなので今尾景年の『群仙図』も大好きで。なんで、なんで、大判絵はがきがないのかと、なぜ作ってくれなかったのかと残念でなりません。

竹内栖鳳の作品が好きなのですが、今回の展示では国立近代美術館所蔵の『雨霽』が好きでした。足立美術館の『雨霽』も好きでした。同じ題名でも、まったく印象が違いますね。

同じ円山・四条派とはいえ、やはり個性があって色んなタイプの作品が見られ、なんとか応挙へ近づこう、別の角度から絵を描こうとする後世の画家たちの試みも見え隠れしているようで面白い展覧会でした。

そして、今回の展覧会で一番強く思ったこと。

それは……株式会社千總さん、お願いですから千總コレクション展を開催してくださいませ!!今回の展覧会では前期・後期で11点の出品があるのですが、どれも、これも、好き。きっと、もっと素敵な作品もお持ちに違いない(裏付けはないけれど)。

それがだめなら、せめて図録を。コレクションの図録を発行いただけないでしょうか。などと勝手なことを思うのでした。

 

おまけ:円山応挙、唯一の国宝作品をみるなら

意外なことに円山応挙の作品は、今のところ1つしか国宝に指定されていないとか。
もっと多いのかと勝手に思っていたので驚きました。

その、唯一の国宝作品を所蔵するのが三井記念美術館。作品名は『雪松図』。

こちらが、三井記念美術館のショップで購入したクリアファイルです。

円山応挙から近代京都画壇へのクリアファイル

その国宝『雪松図』が2019年12月14日(土)から2020年1月30日(木)まで三井記念美術館で公開されます。
展覧会の名前は【国宝 雪松図と明治天皇への献茶】。

改元にちなみ、天皇に関係する作品を選んでの展覧会

とのことです。

私も、今まで1度しか『雪松図』を見たことがないのですが。その不思議な感覚は今でも忘れられません。3Dメガネをかけていないのに、3D!!
おそらく、実際に見ていただいたら私の訳の分からない感想に少し頷いていただけるんじゃないかと。いや、やっぱり同感いただけないかな……。

 

 

 

ABOUT ME
コアラ
館ファン倶楽部の管理をしているコアラです。 週末は映画館か美術館にいることが多いので、家族からは「今日はどこの館(かん)へ行くの?」と聞かれるようになりました。 皆さんのお役に立てるような館情報を提供していけたらなと思っています。

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