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映画『ボス・ベイビー』はキュートでコミカルでシリアスなバディムービーでした

※ 記事内に商品プロモーションを含んでいます

予告を見て、面白そうだなとは思ったものの映画館まで行くかどうか悩んでいるうちに気づけばBlue-rayも発売されていたという『ボス・ベイビー』。最近、1年の流れが早すぎてついていけません。

というわけで、Amazonプライムビデオでレンタルしてみました。

なんと今年3月6日には廉価版のBlue-ray&DVDが発売予定だそうです。購入しようかな、と思うぐらい私はこの作品が気に入りました。
吹替版でみたのですが、ムロツヨシさんがとても良かったです。もっとムロムロしてるのかと思いましたが(何それ)、良い意味でムロさんの顔がちらつくことなく集中できました。(たまにですが、吹替の俳優さんの顔がちらついてしまうことがありまして)

DVDとBlue-rayだと吹替が2バージョン(劇場公開版とは別の声優陣による吹替)入っているんですね。字幕版の声優さんたちのバージョンとあわせ、どんな感じなのか聞いてみたいです。またDVDとBlue-rayに収録予定の特典映像はどれも見たいシーンばかりです。

というわけで、途中からネタバレしつつ感想を書きたいと思います。

 

 

あらすじ

主人公の少年ティムはパパとママの3人仲良し家族として完璧な日々を送っていた。そんなある日、ティムに弟ができたけれどとても赤ちゃんらしくない赤ちゃんだった。黒いスーツに白いシャツ、黒ネクタイに腕時計。手にはブリーフケース。パパやママは赤ちゃんにメロメロだけど、ティムにはどうしてもその赤ちゃん”ボス・ベイビー”が怪しげに見えて仕方ない。

ある晩、ティムはボス・ベイビーの秘密を知ってしまう。互いの望みを叶えるため、協力し合うことにした二人を待ち受けていたのは思いもかけぬ壮大な陰謀だった。果たして彼らはその陰謀を止められるのか……。

登場人物

登場人物 役 柄
ティム(ティモシー・テンプルトン) 7歳の少年で、想像力豊か
ボス・ベイビー テンプルトン家の次男(のはずが、なんだか怪しい?)
ママ(ジャニス・テンプルトン) 優しいママだけれど、ティムが弟と仲良くしないのが悩み
パパ(テッド・テンプルトン) ママとパパは同じワンワン社のマーケティング部に勤務
フランシス・フランシス ワンワン社の社長

 

 ネタバレなし感想を書いたつもりですがネタバレだったらごめんなさい

私は末っ子なので、自分の下に弟ができる主人公・ティムの気持ちは想像するしかできませんが、その寂しさと健気さに心が少しだけひりひりしました。私も、自分のきょうだいにそんな思いをさせてしまったんだろうか、ということを思いつつ。
今まで当たり前だった日常が変わってしまう、それもよりによってなんだか風変わりな赤ちゃんに自分の居場所を取られるだなんて!自分の居場所を奪い返すべく、壮絶な戦いがボス・ベイビーとの間に繰り広げられるのも納得。

思わぬ出会いによる思わぬ心境の変化。それぞれ大切なものを守るために反発し、協力し、本当に自分の望むものはなんだろうかと考え成長していく彼ら。やっぱり私はバディものが大好きなんだな、と納得しました。赤ちゃんなのに赤ちゃんらしくなさすぎる場面など随所で笑いながらも、見終わった後にちょーっとだけ真面目に考えてしまう作品でした。

 

ここから先は作品のネタバレを含みますので、未見の方はご注意ください!

 

ネタバレしつつ感想

思い出した、とある言葉

この作品を見ていて思い出したのは「子どもに足りないのはお金と経験と、そして身長だけである」という言葉でした。正確な言い回しも、どなたが言ったのかもイマイチ不明なのが残念です(私のなかでは五味太郎さんだったように記憶しているのですが、裏付けが取れませんでした)。

ですが、ボス・ベイビーに足りないのは身長だけ!まさかのビジネスマンしかも中間管理職で、ゴルフ大好き、ピザなどのジャンクフードも大好き、しかも好みはダブルエスプレッソ!人は現金に弱いことも知っていてすぐお金を渡すわ、人を説得させるためには相手の弱点(主人公の場合は羊のぬいぐるみ)をネタに脅す駆け引き方法も知っている。お金と経験が豊富な赤ちゃん!しかも、スーパーミルクさえあればピッチピチのまま!!強い、強すぎる。

技術力が半端ない

ベイビー社の技術力、半端なくないですか?

  1. ママが妊娠したとママとパパに思い込ませる(実際にママのお腹まで大きくなってたけれど、あれはママとパパだけにそう見せてるもしくは思わせているんですかね?!)
  2. 黒スーツ姿の赤ちゃんを不審に思わせなかったり、ボス・ベイビーに関する記憶を消去したりする記憶操作。証拠隠滅と記憶消去は同一部隊でしたね。あの子たちの白スーツ姿を見た瞬間、これってSF映画だったかな、いや、スパイ映画だったかな、と思いました。
  3. 赤ちゃんを各家庭に送り込む巨大な全自動装置の開発
  4. 一生大きくならないスーパーミルクの開発

なんでもできてしまう、恐るべしベイビー社。

記憶消去できるなら、フランシス社長の記憶も消しといてあげたら今回みたいなことにならなかったのにねぇ。ある意味、可哀想だなフランシス社長。スーパーミルクが効かず成長してしまうから解雇って……あんまりだよベイビー社。しかも、そのことは極秘裏に処理され彼は引退してることになっちゃってるし。都合の悪いことは揉み消す、恐るべしベイビー社。

すると、元ボス・ベイビーも記憶は残っているのかしら?ラストではふつうの赤ちゃんになっていたけれど。喋れる時期になったら、「ようやく喋れるようになったぜ」とか言うのかしら。もし記憶に残っているなら、大人になってすぐ仕事で成果上げられますよね。学生時代から起業して若手実業家になっているかもしれないですよね!(だれか妄想を止めて)。

それにしても、経営に携わるベイビーたちは生まれたときから大人で、会社に雇われているだけで、家族もいないって……真面目に考えてしまうと切なくなってしまいます。だったら、会社をクビになって家族のもとに行けるほうが。いやいや、でも家族をしらず仕事だけの人生だったら別にそれでもいいのかな、うーん。知らぬが仏というか(それは違うか)。昇進を夢見て、金のおまると角部屋のオフィスを夢見ていたのに家庭のぬくもりとか大切さを知ってしまったボス・ベイビー。フランシス社長に向かって「俺たちの両親を返せ!」と言ってしまったシーンとか、お?と思いますよね。今まで仕事に徹して一般家庭に潜入したことはあっても、そこまでの感情を抱く前に仕事を終えて帰社してたんでしょうねぇ(妄想)。

写真を撮るときボス・ベイビーが笑わないのでティムが「笑顔を作れよ」というとボス・ベイビーは「笑うと弱気になるんだ」という会話で思い出したのですが。
赤ちゃんが小さいとき(って、変な表現ですが生まれて間もないとき)親御さんたちに笑いかけるのは、自分が弱くて保護をしてもらう対象としてみてもらうため、という説があるとか。つまりボス・ベイビーは笑ったところで誰も保護してくれず自分の力で生き抜くしかないと本能で悟っているからなのかしら……実際は、話の伏線として彼はお腹をくすぐられても笑わないけれど、足裏なら笑うというシーンへのつなぎであって、弱気うんぬんはそこまで考えたセリフではないのかもしれませんが。

彼の過去は一体……?

ティムがボス・ベイビーの正体をハッキリと知ることになったシーン。ボス・ベイビーが上司に電話で状況報告しているときに「いつもと同じ手です。夜泣きしたりハンストしたり……」と言っていました。つまり、彼は今までにも何回か一般家庭に潜入しているわけですよね。一体、どんな任務だったのか?!

そしてボス・ベイビーは、何年ぐらいビジネスマンなのか?という疑問も。中間管理職になるまでに何年かかっているのかな?とか、ボスベイビーが尊敬しているスーパーウルトラムチムチビッグボス・ベイビーより早く昇進できたのかしら、とか本編とは無関係なことを考え始めてしまい止まりません。ミステリアスベイビー。それにしてもベイビー社は社員旅行もあるなんて、すごくバブリーな会社ですねぇ。

 

この細かい部分が好きです!

ティムにベイビー社を見せに行く場面
ボス・ベイビーがスーパーマンみたいなポーズで空を飛ぶわ、着地のときにスーパーヒーロ着地ポーズだわで笑いました。

会議中にジンボが
会議中、ボス・ベイビーが「我々、赤ん坊はピンチだ!」と熱弁を振るっているときにジンボは「え?ピンチ?」という顔をして自分のオムツを引っ張り漏れてないかチェックしてました。赤ん坊にとって漏れてたらピンチですよね。

それって、あの映画の
ティムとボス・ベイビーがワンワン社に書類を盗みに行くシーン。書類をすり替える部分や、鉄球が落ちてくる部分が『レイダース/失われたアーク(聖櫃)』そっくり!

ワンワン社の警備員さんの帽子
帽子に犬の耳、しかも長いのがついてましたね。

おとななんだけど、やっぱり赤ちゃんなんだな設定
ブリーフケースの中身は書類かと思いきや(少しは入っているのかもしれないけれど)音が鳴るおもちゃや筆記用具はクレヨンが入っていたり。仕事中にお昼寝タイムがあったりと随所に赤ちゃん要素が入っているところ。

ママとパパが寝ている間に
書類を探すティムがかぶっていたのは”鳥打帽”。それって、あの名探偵シャーロック・ホームズの真似?!その横でパター練習しているボス・ベイビー。くつろぎすぎてて、ズボンはいていないオムツ姿だったのが、これまたおかしかったです。

名前がやや、ややこしい
ボス・ベイビーの上司がビッグボス・ベイビーで、その他にスーパービックボス・ベイビーやら、メガボス・ベイビー、ハイパービッグボス・ベイビー、そしてスーパーウルトラムチムチビッグボス・ベイビー。
毎日毎日、早口言葉大会のようで私はベイビー社で務められそうもありません。というか、すでに大きく成長しすぎてて入社できないんでした。

初めて会ったときと

最後にボス・ベイビーが家に帰ってきたときのシーン、良かったですねぇ。ティムのやってることは、初対面のときとほぼ同じ。窓の外を見ていて、タクシーが見えて、急いでベッドを横切り、階段をダダダーっと降りてきて弟と対面。

ティムの「来たんだ!本当に来たんだ!」で涙がポロリ。「おかえり!」でボス・ベイビーがティムの肩に顔を埋めるような仕草を見せたシーンでポロリポロリ。ハッピーエンドで良かった。ハッピーエンドだろうとは見る前から勝手に信じていたけれど、良かった良かった。初対面のときと同じ状況だからこそ余計にこのシーンが好きでした。最悪の初対面だったけど二人でいろいろ乗り越えて、自分の気持をしっかり伝えてボス・ベイビーをヘッドハンティングしたティム。レポートって本当に人々を1つにし、世界を変えられるんですね(すぐ感化されるタイプ)。

ラストシーンが好きです!

ラストシーンで、このお話はティムが自分と弟のことをティム自身の娘に語っていることが分かります。彼女には妹が生まれたばかり。きっとティムは自分に弟ができたときのことを思い出し、同じように辛く思って欲しくない、姉妹ができることはいいことでもあり、親の愛情が減るわけではないことを予め知っておいて欲しかったんだなと思いました。

そこへ、叔父さんである元ボス・ベイビーが現れます。ここのシーンの何が好きって、大人になったティムも元ボス・ベイビーことリンジーも顔が見えないところ。見えないけれど、相変わらずリンジーは黒スーツに身を包み、時計をし、仕事が忙しいのかひっきりなしに携帯を触り、そして妹ではなくて馬が欲しかったという姪っ子に「だったらこれで馬を買うといい」ってお金投げるし、こらー!そういうとこ変わってないけど、細身だね、あのモチモチなベイビー体型ではないのか、そうだよね、おとなになったんだものねぇ、しみじみ、となりました。

そして、お兄さんとグータッチならぬ”弟のグータッチを兄が上から包み込む”タッチ。もう十分グータッチができる手の大きさになったのに。うっ。この兄弟好き。

 

次回作が気になります

2020年に2作目が公開予定だそうです。


次回作は誰が主人公になると思いますか?

ボス・ベイビーは今作で大人になってしまいましたよね。ですから、最後の最後に登場したティムの娘さんと、その妹さんが主人公になるのかな?とか。
それとも、ティムとボス・ベイビーことリンジーが少年期に体験した冒険とか?あと1年以上ありますが公開を楽しみにしています。

 

 

ABOUT ME
コアラ
館ファン倶楽部の管理をしているコアラです。 週末は映画館か美術館にいることが多いので、家族からは「今日はどこの館(かん)へ行くの?」と聞かれるようになりました。 皆さんのお役に立てるような館情報を提供していけたらなと思っています。

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