六本木の森アーツセンターギャラリーで開催中の『新・北斎展』。
公式ツイッターを見ていると、平日でも待ち時間が発生しているときがある様子。どれだけ混雑しているのだろうか?と心配しつつ、昨日行ってきました。
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新・北斎展へ入場するまでの時間
日曜美術館(2/10放送予定)や、ぶらぶら美術・博物館(2/12放送予定)で取り上げられる新・北斎展。
まずは、その番組で取り上げられる前に前期展示を見に行こうと2月2日の土曜日にでかけてきました。
美術館の到着直前に、公式ツイッターを見てみましたら
2月2日(土)15:42現在、多くのお客様にご来場いただいているため、会場入口まで約60分程お待ちいただいております。
ご来場の際にはお時間に余裕をもってお越しください。#新北斎展— 新・北斎展 HOKUSAI UPDATED (@HOKUSAI_UPDATED) 2019年2月2日
この日、一番の混雑ぶりでした。
まずは、チケットを購入するまでに20分(私は前売券を購入していたのですが、当日券と引き換える必要があるということで3階チケットカウンター前で並びました)。
美術館が52階にあるので、そこへ行くためのエレベーターに乗るまでに20分。
そして、52階の美術館前で15分ほど並びました。
トータル1時間弱。公式ツイッター、正確!!
これからテレビ放送もされて、さらに人が増えてくるともう少し待ち時間が発生するかも知れないので事前に公式ツイッターをチェックされることをおすすめします。
展覧会のあとに予定がある方は、余裕を持って入場されたほうが良いのではないかと思いました。作品数も多いので、あらかじめ重点的に見たいものをチェックしておくのもよいかと。公式ホームページで展示作品リストが見られます。
会場内の様子
果たして、どれだけ館内に人がいるのか。ギューギューなのか??と心配していましたら。入場規制があるおかげで、かなり見やすい状態でした。作品の前に人が1列に並んで見ている状態のところがほとんどで、たまに誰も人が見ていない作品もチラホラ。順番どおりに見ることにこだわらなければ、空いているところから見た方が時間もストレスもかからないのではないかと思いました。
ただし、今後の混雑状況ではまた会場内の様子も変わってくるかも知れません。
ロッカーの使用状況
もしかしたら満杯?と思いましたが、たまに空いている場所があり荷物を預けることができました。52階のコインロッカーについての情報が公式ホームページにありました。
個数:210ブース サイズ:357×453×317mm 仕様:コインリターン式(100円)
展示をどの順番で見て回ったか
展示は第1章:春朗期から、第6章:画狂老人卍期まであります。
かなり展示作品が多いので、まずは第6章へと進みながら途中で空いている展示があればチョイチョイ見ながら進みました。たまたま第6章が空いていたので『雨中の虎図』と『龍雲図』をじっくり眺めることができました。この2作品が並んで見られるのは3月4日(月)までとのこと。
龍虎揃い踏み!
「雨中の虎図」 太田記念美術館
「雲龍図」 ギメ美術館~3月4日(月)までの期間限定展示です。
70年間描き続けた北斎が最後に到達した壮大な世界。
「新・北斎展 HOKUSAI UPDATED」
六本木・森アーツセンターにて開催中!https://t.co/RGe57dM7JN #新北斎展 pic.twitter.com/V9GsbSe18E— 新・北斎展 HOKUSAI UPDATED (@HOKUSAI_UPDATED) 2019年1月30日
6章をじっくり見た後は、1章の方へ戻りながらまた空いている展示を見つつ、最後は通しで1章から6章まで見ていきました。
なんやかんや3時間ぐらいいましたが、それでも見たりないぐらいに思えました。
新・北斎展で購入したグッズ
絵はがき
絵はがきは、ほどよい種類がおいてありました。ほどよい、というのは種類が多すぎて選べなくて目が泳ぐ!というほどあるわけではなく、選びやすい数といいますか。出品数と比較すると少なく感じる方もいるかもしれません。
サイズは2種類で、通常の絵はがきサイズと、11センチ✕23.5センチの縦長サイズ。
『富士越龍図』は2月21日〜の展示なのですが、ついつい購入してしまいました。数年前に、平成館でこの絵を見た気がするのですが、はて、さて。あれは幻?自分が見た絵のデーターベースを作ってくれるサービスないかしら、ないですね。
マスキングテープ
マスキングテープ。別の図柄も含め3種類ほどあったようです。
直径4センチほど、幅は3センチほど。私が購入したのは『花鳥図』のマスキングテープです。
こちらもマスキングテープというか正式名称はマスキングロールステッカー。
全8種類のシールが入っています。
ハンカチタオル
北斎漫画の”遊び顔”より。サイズは大体25センチ四方。
表も裏も可愛くて。この色の他に、黄色地のものもありました。
この柄をタオルに採用してくださった方、ありがとうございます!
チロルチョコ
チロルチョコは2種類。
5個ずつ入っていて、それぞれ絵柄が違います。
缶バッジ
直径5.5センチほど。ビニールから取り出してみたら表面がマットな感じだったので、さらにお気に入りです。
A4クリアファイル
全部で4種類のうち、私は『黄鳥 長春/牡丹に蝶』を購入しました。
公式ホームページに、その他の図柄も出ています。
気になったグッズ
公式ホームページにグッズが紹介されているなかで気になっていたのは、湯呑みとブロックメモ。そして、『しん板くミあけとうろふゆやしんミセ のづ』。
展示を見ているときに「子供の頃、こういうの雑誌の付録についてたよね」という声があちこちから聞こえてきて激しく同意しました。ただ、本物は子供が作るには難しいので大人向けに作られたのではないか、と説明にありました。
公式ホームページには紹介されていないのですが、”遊び顔”が底にデザインされたマグカップも気になりました。飲み物を飲み終わると、底に”遊び顔”が浮き出る仕掛けなんだとか。
新・北斎展へ行って良かったポイント
東京で永田コレクションが見られる最後のチャンス
展覧会を監修された永田生慈さんという方は、中学生のときに見た北斎の『山下白雨』に心惹かれ以後50年以上にわたり北斎を研究、コレクションをされたそうです。残念ながら今年2月に永田さんは亡くなられてしまいましたが、永田さんの北斎および北斎派2000点以上のコレクションは今後、島根県に寄贈され島根県でのみ公開される予定とか。つまり、東京で永田コレクションが見られる最後のチャンス。
私も、それを知るまでは前期だけでも行ければいいかと思っていましたが後期も見たくなってきました。
永田さんが亡くなられたことで、急遽『隅田川両岸景色図巻』の出品が決定したそうです。こちらの作品が里帰りできたのは永田さんの尽力があったからとのこと。すみだ北斎美術館が完成したときに、こちらの作品が目玉作品として出品されていましたが私は見逃していたので思いがけず見ることができて嬉しかった反面、永田さんが亡くなられてしまったから今回見られた、ということが大変残念でもあり。永田さんのご冥福をお祈り致します。
デビューから晩年までの作品がまんべんなく、そしてあらゆる主題、あらゆるサイズが見られる
北斎が何度も名前を変え、そのたびに作風までも変えていったらしい、とは知っていましたが。各時代の作品が、こんなにも揃って見られるとは思っていませんでした。確かに画風は違うのですが、どこか視点のユーモラスさとか、温かさみたいなものは変わらず根底にあるように感じました。
生涯に制作した作品は3万点を越えるとも言われているそうです。およそ70年の長い画家人生とはいえ、毎日どれぐらいのペースで描いていたんだろうかと。描いても描いても描きたらず、森羅万象あらゆるものを描き尽くしたいという思いだったんでしょうか。題材も小説や、庶民の生活、動物、おばけ、七福神、風景などなどなど。作品の大きさも数センチのものから2メートルを超えるものまで!
待ち時間もありましたが、そんなことを忘れてしまうぐらい濃厚な展示の数々でした。