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お盆に映画『神と共に』第一章を観た感想

※ 記事内に商品プロモーションを含んでいます

韓国映画『神と共に』。最初は観る勇気がなくて。というのも、チラシに『新感染』を超える大ヒット!という文字が踊ってまして。
ひっ。『新感染』といえば、予告からして怖くて目をつぶってしまった、あれだよな。なんか、もしかして同じ感じなのかな。怖い。やめておこう、と。

そしたら、ツイッターで「面白い」「また2度めを見たい」という感想をいくつも見かけまして。それならば、と。意を決して、予告などはまったく見ずに行ったわけです。

結論:めっちゃ面白い、かっこいい、かわいい、そして気になる箇所がありすぎる!とにかく第二章もみたい!!その前に、第一章の2回めを予約しよう!!と、第一章を見終わってすぐに2回めを予約しました。我ながら恐ろしい興奮ぶりです。

なので、この映画の感想を書きたい気持ちは山々なれど、止まらない、もしくは内容がまとまらない気がする。でもまぁ、今の気持ちというか興奮を書き留めておこう、と思います。

 

映画『神と共に』とは

公式ホームページは、こちら

『神と共に』は、第一章:罪と罰、そして第二章:因と縁が日本で公開されています。噂では、第三章も作られるのでは?と。ただ、パンフレットの中で監督さんは言明を避けていますのでどうなりますやら。

原作は韓国のWebコミックだそうです。日本でも日本の漫画家さんが絵を描いて『神と一緒に』というタイトルで発売されたそうです。

 

原作の漫画に日本語訳がついたものは、全68話中10話まではパソコンからこちらで読めます。あとはアプリをダウンロードすると読めるのですが無料で読めるのは一日1話だけみたいで。10話まで読んでみましたが、漫画と映画ではかなり設定を変えてある感じです。

映画の準備に約5年、撮影に約1年かけたという。しかも第一章と第二章を同時に撮影したとか。セリフとアクションを覚えなきゃいけないし役者さんたちはすごいなぁ。

 

映画のあらすじ

あの、興味ある方は、私のあらすじとか、その予告とか観ないで映画館へ走っていただきたいというのが本音ではあります。今なら第一章も第二章も見られる映画館も少しですがありますので。ええ。こちらで上映館をチェックしてみてください。

でも、一応あらすじを書かせていただきますと。

主人公は消防士のキム・ジャホン。火災現場で少女を助けたものの、高所から落ちて頭を打ってしまう。
なんとか立ち上がったジャホンの前に少女と青年のコンビが現れる。こんな危険な現場で何をしているのかと彼らに駆け寄ると、思いがけぬことを言われる。なんと自分は予定通り死んだというのだ。

彼らの正体は、冥界からの使者。これからジャホンが冥界で裁判を受けるときの弁護と警護を担当するという。(彼が死んだ現場には2名しかいないが実はもうひとりいて、リーダーである人物がのちに合流する)

かくして、使者たちとジャホンの冥界での裁判旅が始まった。果たして彼は49日の間に7つの地獄で罪を問われることなく無事に転生できるのか?それとも、どこかの地獄に落とされてしまうのか……。

 

主な登場人物

登場人物 役  柄
キム・ジャホン 消防士。火災現場で殉職。冥界の使者たちと共に、右も左もわからぬ初めての地獄めぐりを開始する。
カンニム 冥界の弁護士。ヘウォンメク、ドクチュンとチームを組み亡者たちの弁護を担当。凄腕の弁護士。
ヘウォンメク 亡者と使者を警護する。
ドクチュン 補助弁護士。特殊な能力がある。カンニムとヘウォンメクに、めちゃくちゃ可愛がられている。でも、その理由がめちゃくちゃ分かる。めちゃくちゃ可愛い。姿を見るだけで頬がゆるみ、目が潤う(完全に個人的な見解です)
キム・スホン キム・ジャホンの弟。入隊中。
ウォン・ドンヨン キム・スホンと同じ隊にいる、ちょっと頼りない青年。
閻魔大王 冥界の総取締役。自らも天輪地獄で裁判長をつとめる。

 

※※ここから先は、ネタバレを含みます。未見の方はご注意ください※※

※※ここから先は、ネタバレを含みます。未見の方はご注意ください※※

そして、感想だけでなく、私の妄想も含まれます。かなり含まれます。ほぼ妄想かもしれません。いや、妄想まみれです。ご注意ください。

 

『神と共に』冥界での裁判システム

日本では死んだら閻魔大王の前で生前の行いについて裁かれ罪が確定する、という感じですが。この映画では、7つの地獄それぞれで裁判を受け、すべて無罪であれば転生できるというもの。(仏説寿生経と字幕に書いてありましたが、とりあえずウィキペディアにはそのお経のことが載っていませんでした。残念。)

個人的には7箇所も移動せず1回でスパっと決めて欲しいと思ってしまいました。だって通るかどうかわからない裁判を受けて、裁判をパスしても次があるって……地獄のようだ(って、地獄でした)。

どんな地獄があるかといえば、

地獄の名前 裁かれること 裁判長
天輪地獄 親不孝をしていないかを裁く 閻魔大王
殺人地獄 殺人に関与していないかを裁く(直接だけでなく間接的なことも含む) 変成大王
不義地獄 正義の行いをしなかった者を裁く 五官大王
暴力地獄 暴力をふるわなかったかを裁く 秦広大王
怠惰地獄 人生を無駄にしなかったかを裁く 初江大王
ウソ地獄 生前についたウソを裁く 泰山大王
裏切り地獄 信頼を裏切らなかったかどうかを裁く 宋帝大王

 

そして、何より面白いといいますか、特徴的なのは、亡者によって裁判を受ける順番が変わるというのです。そのルートを決めるのは閻魔大王。大変だなぁ、1人1人によってコース決めるなんて。面倒くさくないのかなぁ。だから1回でやった方が……。

しかも、地獄と地獄の間にはおなじみの”三途の川”、そのほか”剣樹林”、”天地鏡”、”寒氷峡谷”などなどを通らなくてはならず。もう、トライアスロン的な感じになっています。

どうやら亡者は、亡くなったときの洋服を着て地獄めぐりをすることになるようで。消防服の格好のまま動くジャホンさんは、さぞ大変だったのでは。亡者が移動中の傷は治るそうなんですが、痛みは残るみたいで。いやだー、それもいやだー。

キム・ジャホンさんのルート

場 所 出 来 事
スタート 高層住宅の火事現場で殉職
初軍門 冥界の入口
火蕩霊道 ぐつぐつと煮えたぎるマグマの上に木道が通っている
殺人地獄 殺人に関与していないかを裁かれる(直接だけでなく間接的なことも含む)
三途の川 船で渡るも危険な魚に襲われる
怠惰地獄 人生を無駄にしなかったかを裁かれる。起訴はなく、生前の行いを朗読せよとの命令。
剣樹林 興味本位で木に触ったら最後、刀のついた枝が体に巻き付いてくる。ジャホンは触っていないが……。
ウソ地獄 生前についたウソを裁かれる
寒氷峡谷 深い氷の谷を抜けるとケーブルカーがある
不義地獄 正義の行いをしなかった者を裁かれる場所だが、ここでの起訴はなし
天地鏡 ここも氷の上で寒そう
裏切り地獄 信頼を裏切らなかったかどうかを裁く場所だが、ここも起訴されず
真空深穴 暴力地獄へと続く穴。穴の深さは亡者の犯した罪によって変わる。
暴力地獄 暴力をふるわなかったかを裁かれる
千古砂漠 天輪砂漠へ向かう広大な砂漠。亡者が恐れるものに襲われる
天輪地獄 親不孝をしていないかを裁かれる

 

スタート

あれ?もしかして、まだ亡くなってないのかな?と思いきや。ジャホンを呼ぶ少女ドクチュンと、その隣には背の高い青年ヘウォンメク。上から燃えた建材が落ちてくるのも気にせず、落ち着いた様子の2人。この2人を見た瞬間、もうこの映画にハマったと思います。

そういえば、今までのジャホンの人生が走馬灯のように流れたしな。やっぱり死んでるんだな、と。

そして、死んだことを受け入れられないジャホンを置き去りにして、やれ「予定通りに死にました」だの、サムズアップされたり、「貴人だ」などと喜ばれ。「母を残して逝けない、せめて最後に合わせて欲しい」と懇願しても、やれ時間がないから、そのまま上がって上がってみたくせかされ。「さすが貴人、マニュアル通りだな」とか言われてるし。

「大丈夫だ、初めて死んだから慣れてないだけだ」的なヘウォンメクのセリフもおかしかった。

ところで、ジャホンが時空の裂け目?みたいなところに吸い込まれていくとき、誰か彼のお腹の部分を抱きかかえているのが見えたような気がするのですが。あれは冥界の門番とかなんですかね??

そして、通常は冥界の使者は3人来るはずが、もうひとりの使者カンニムは精進落し料理を食べに葬儀場へ行っている、という。
しかも「まずい」って吐き出してる。このとき、カンニムの後ろで葬儀場の壁に寄りかかってる人が見えるんですが、あれはジャホンの弟スホンだったんですね。2回め観たときに気が付きました。

1回目は、精進落し料理食べに来て美味しくなくて残念でしたね、って思ってたんですけど。今にして思えば、まったく料理には興味なくて。いや、ちょっとはあったのかな。今度自分が弁護する人間の遺族の様子を確認してたんだな、と。さすが敏腕弁護士。情報は自分の手で仕入れる、と。

あともう1つ分からなかったのが、ドクチュンが「422年ぶりの貴人」ってセリフがあったような気が。ジャホンが亡くなったのは2017年4月28日。で、ヘウォンメクが「1593年の○○以来」みたいな受け答えをしたような??確かに、年数的にはだいたい合っているけれど、その人だれかしら?ま、分からなくても特に映画の進行には関係なかったような。

初軍門

ジャホンが死んだとき、彼の寿命札には”貴人”の文字が。その札をドクチュンが初軍門のゲート横にある狛犬?の口に入れるシーン。まるで遊園地のゲートみたいだな、と笑ってしまいました。もちろん、その先に待ち受けるのは楽しい遊園地ではなく地獄なのですが。

ここで19年ぶりに現れた”正義の亡者”であることが確定するジャホン。生前に善き行いを積み重ねてきた人だけが”正義の亡者”になれるとか。この”正義の亡者”ということが判明したときに、カンニムを肘でつつくヘウォンメクが可愛すぎる。もちろん、ドクチュンの喜びようも可愛すぎる。天真爛漫すぎて可愛い。

”貴人”は転生しやすいと言われている上に、”正義の亡者”であり、かつジャホンを弁護するのはこの千年で47人を転生させた敏腕弁護士・カンニム。でも、そのカンニムとの初対面で「よろしくお願いします」と手を差し出すカンニムに対し完全スルーのジャホンもおかしかった。もう、いっぱいいっぱいですよね。死んだこともショックなのに、なに裁判って、なにこれ悪夢??みたいな気持ちになりそう。

火蕩霊道

マグマがグツグツしてる横を歩きながら、ドクチュンから裁判についての説明が。

・冥界では7つの罪(殺人、怠惰、ウソ、不義、裏切り、暴力、天輪)を裁かれる。
・閻魔大王が、亡者一人ひとりの裁判の順番を決める

そして、ドクチュンには不思議な能力があり担当する亡者の起訴内容が分かる(そして亡者の過去も見えてしまう)という。

この蕩霊道の先には殺人地獄が待っていることを知っているヘウォンメクは不思議に思うわけです。ジャホンは貴人なのに誰を殺したのか?と。でも、殺人地獄で裁かれるのは直接的な殺人だけでなく、間接的な殺人(言葉によるものとか、インターネットでの書き込みとか)も裁かれると聞かされるのです。ちょっと心配そうな顔のジャホン。

 

殺人地獄

ここでの裁判長と、この先ジャホンの裁判を受け持つ判官2名登場。判官は貴人が罪に問われると褒美がでるそうで張り切っております。地獄でもアメとムチですね。

ここでの起訴内容は、【時間があったにも関わらず優柔不断で同僚を助けられず、結局見殺しにしてしまった件】でした。

いきなりジャホンの足元が開き、眼下に広がる地獄絵図。まるで小説『蜘蛛の糸』のように、なんとか柱にしがみつき上へ上がろうとする罪人たち。一人の手を取って、引き上げようとするジャホンに「勝手な真似をするな!今度やったら、警告なく突き落とす!!」と激怒する裁判長。こわいよー、顔もマグマみたいだよーーー。

ここで敏腕弁護士カンニム、慌てず騒がず浄玻璃の鏡を要求。裁判を見守るガードマン??から何かを借りて浄玻璃の鏡を準備するドクチュン。可愛いよ。礼儀正しいよ。

数年前、火災現場で同僚の足の上に建物の一部が落下。身動きが出来ない状態になった同僚を救おうとしているジャホン。すると、怪我人が近くにいたことが判明。「先に怪我人を助けろ」という同僚の言葉に頷きつつも、後ろ髪引かれる思い。そして怪我人の救助へ向かう前に自分の酸素マスクを同僚に持たせるのです。「ここを動くなよ」というジャホンに向かって、弱々しく笑いながら「動きたくても動けないよ」と答える同僚。うっ。

結局、8人の救助に成功しニュースで英雄になるも同僚を救うことはできなかったジャホン。この姿を見た大王は、「命の重さは同じ」という判官のフォローもあり(本人はフォローするつもりなかったけど)ジャホンに罪はないと宣告するのでした。

 

三途の川

日本では、三途の川というと渡し船or歩いて渡るという選択肢が与えられ。お金(渡し賃)がないものは通れないという感じですけれど。この映画の場合、あっさり船に乗っています。そして川というけれども、ものすごく広くて深そうです。しかも闇夜です。怖い。日本の三途の川も生前の行いに応じて浅瀬を渡れる人と、深くて流れが急なところを進まされる人がいると聞いたような、聞かないような。ぶるぶる。

船の先頭で次の裁判の起訴内容を見ていた(通常の見る、ではなく、未来を読む的な感じ)ドクチュンが振り返って「ロトに当たった気分です!」的なことをいうのです。可愛い。ドクチュンは千年も冥界にいるから、ロトに当たったことなどないはずなのに。いや、あるのかな。外界に亡者を迎えに来たとき、ちょっと時間があって……いや、さすがに外界のお金は持ってないか。でもなぁ「あれはなんですか、使者様?」って目をキラキラさせるドクチュンに負けて「内緒だぞ、一回だけだからな」ってこっそり体験させちゃうカンニム様がいそう。

で、次の怠惰地獄では起訴状がないことを告げハイタッチするわけですドクチュンとヘウォンメクが。なに、もう可愛すぎる。なに、この2人。

そこへジャホンが疑問を投げかけるんですね「自分は別に生まれ変わりたくない。貴人じゃないかもしれない。なぜ、そんなにも一生懸命自分を転生させようとするのか?」と。

正直者のドクチュンは「千年前の約束です」と。(こらこら、勝手に喋るんじゃない)と言いたげなヘウォンメク。この後に、何回もそういう表情が出てきて可愛いですヘウォンメク。
ヘウォンメクの無言の圧力に気づき「閻魔大王との約束で、千年間に49人転生させることができたら自分の望む人間に生まれ変われるんです」と。「だから48番目の貴人になってください」とジャホンにお願いするドクチュン。なります、なります、きっと彼はなりますよ!!と勝手に約束する私。こんな可愛い子が、毎日のように地獄を旅して、見たくもない残虐なこと、悲しいことなど見せられて、可愛そうじゃないですか。ううう。

するとヘウォンメクは、ものすごく嬉しそうに「自分は大財閥の2世に生まれ変わりたいんだ。韓国は競争社会みたいだからな」と。(は?)と言いたげな顔でヘウォンメクの顔を覗き込むカンニム。

じゃあ次は、ドクチュンがどんな転生をしたいのか聞けるのかな?と思いきやー!人面魚のような恐ろしい姿の魚がびゅんびゅんジャホンめがけて飛んでくるわけです。どうやら人の目を狙う魚だそうで。船のオールらしきもので、ばんばん飛んでくる魚をぶったたくヘウォンメク。船に飛び込んできた魚を、なんとか海へ戻そうとするドクチュン。そして、何もせず悠々と船のヘリを歩いてジャホンのところへ行くカンニム。ちょっとー!ドクチュン可愛そうじゃないの!あなたもやりなさいよ!!!!!!

で、ジャホンに言うわけです。「怠惰地獄は観光だと思ってください。ただ次の裁判では裁判長に何を聞かれても黙っていると約束してください」と。

怠惰地獄

怠惰地獄では人生を怠けて遊んで暮らしていなかったどうかが裁かれるそうです。あぁ、もう私無理です。絶対、ここでアウトです。

怠惰地獄では起訴状はないけれど、ジャホンの生前の善き行いを朗読するよう初江大王から命令があったそうで。
滝壺手前の流れの早い場所に作られた裁判所。一人で筏に乗せられたジャホン。そして始まるドクチュンの朗読。

蜂の巣を退治しにいって、ハチに襲われている姿。洪水で流されそうになった牛たちの救助。ビルの4階ぐらいにいる猫を助けに行って、黄色いランボルギーニの上に落下する姿。人間だけでなく動物の命も救ってきたジャホンの姿に感激し、銅像を建てましょう!と手を叩きながら褒める初江大王。銅像?地獄に?

途中、ちょっと早く読め的にドクチュンに支持をするカンニムが可愛かった。

そして最後に初江大王が尋ねるのです「そんなに自分を犠牲にしてまで人を助けたかったのか?一日一日懸命に生きたかったのか?」的なことを。

もう無罪放免を確信した使者チームと、負けを確信した判官チーム、そして初江大王に思いもかけぬ言葉が聞こえてきます。

「お金のためです」

もう初江大王、がっかり。プッて吹き出しそうになってるヘウォンメク。こらこら、笑ってる場合じゃないよ。初江大王曰く「地獄で本当の神に会うべきよ」。

滝壺の下では、大きな石棒がグルグル回っている場所が見えます。石棒がたえず罪人たちを轢き殺すのです。石棒から逃れようと川へ飛び込めば、そこには三途の川にいた魚が待ち受けていて……。

筏が少しずつ滝壺へ流れ始めた、その時!

ひらりとコートの裾をはためかせカンニムが川へ飛び込みます。それを見たヘウォンメクも川へ。2人でジャホンの乗った筏を止めながら、またしても浄玻璃の鏡を要求するカンニム。これ、7人の裁判官集めて、全部浄玻璃の鏡を見せた方が早いんじゃ。もごもご。

「昼は火を消し(消防士の仕事)、夜は火をつけ(食堂でお鍋に火をつけて運んでいる)、代行運転、野菜運び、銭湯の掃除。そして難病の母と最高裁判所の裁判長になることを夢見る弟のために彼が休みなく働き続け、お金を仕送りしていた。彼が休めたのは、死んでからだった」と訴えるカンニム。なんだか、その弁護の仕方も朗読っぽく思えてしまったのは私だけでしょうか。それにしても、鼻血が出るまで働き詰めだったジャホン。うーん、殉職する前に過労死していてもおかしくない状態だったんじゃないかと……。

ジャホンの言葉を、そのまま受け取ってしまったけれど本当はそういう理由があったことを知った初江大王は、彼に無罪を宣告するのでした。

剣樹林

楽に通過するはずだった怠惰地獄を、思わぬジャホンの発言で苦戦した使者チーム。次のウソ地獄へと向かう前に、暗い森のなかを進みます。

ここは剣樹林といい、興味本位で木に触れようとすると…とジャホンに説明をするドクチュン。なんだか怯えた様子です。すると、すっと前にでてきたカンニムが「興味本位で触ろうとすると」と言うなりジャホンを木に向かって突き飛ばすのです。怖い。怖いよ。

枝という枝には剣がついていて、ジャホンに巻き付いては突き刺さっている様子。痛そうだけど、痛すぎるせいなのか声も出ないジャホン。
何も喋るなと言ったのに、不用意に喋ってしまったジャホンに対し相当怒っている様子のカンニムは「もう約束はしません。命令します」。そういうと、スタスタ歩いていってしまうのです。早く助けるようヘウォンメクに懇願するドクチュン。

「あんたも頑固だなぁ」と言うなり、どこからか出てきた武器を両手に持って枝を振り払うヘウォンメク。な、なにそれ、カッコいいんですけど。暗闇に光る炎のような武器、カッコいいんですけど。

初めての地獄で、いきなり喋るなと言われても大王に聞かれたら答えちゃいますよねぇ。だけど、地獄の裁判は1回1回が命取りなんですね。いや、もう命は取られちゃってるけど。これから一生地獄堕ちか、転生かの分かれ目ですものね。分かりました、使者様の「約束」は「命令」と捉えます。いや、私のところには使者様たちは来てくれないのか。

落ち込むジャホンに「現夢で母親に会ってこい」というヘウォンメク。亡者は1度だけ会いたい人に夢の中で会える、というのです。ドクチュンも「言いましたよね?」って。言ったっけ?言った?言いましたっけ??

思わず「母さん」と叫びながらヘウォンメクへ駆け寄るジャホン。ガシっとヘウォンメクの肩を掴むジャホンに「母さんだよ」とか答えちゃうヘウォンメク。なに、もうこの映画、緩急が面白すぎるんですけど。「この芝居を続けるのか?」とドクチュンに助けを求めるヘウォンメクに、うんうんと頷いていたような?ドクチュンは本当に可愛いなぁ。

そして、すぐお母さんに会いに行くのかと思いきや。ヘウォンメクが千年経っても慣れないというボート小屋のようなところへ。
どうやら、貴人特典で剣樹林を早く抜けられるというのです。水栓のようなものを開けるカンニム。そしてボートに乗り込んだ4人は、一剣樹林の合間を流れる川を下っていくのでした。このとき、ドクチュンは手をパチパチさせてませんでした??妄想ですかね。まるでウォータースライダーのようで、やっぱり地獄って遊園地??違う違う。

とりあえず、次の地獄までは順調に……と思うまもなく、怪しげな影がいくつもボートを見下ろしています。彼らは地獄鬼といい、下界の怨念が邪魔している証拠だというのです。そして、あろうことか時間の流れも早まってしまったという。

最初、なぜ時間の流れが早まると都合が悪いのか??と思ったら、そうでした、亡者には49日間というタイムリミットがあるんでした。時間が早まれば、それだけ移動も早くしなきゃいけないし、裁判もスムーズに終わるようにしないといけないし。次から次へと襲う難問。

そして、ここで。個人的にはカッコよすぎて気絶するかと思った戦闘シーン。ボートの先頭と後尾に分かれたヘウォンメクとカンニム。二人の手に、“ぶぉん”というような音とともに武器が現れるのです。はー、今思い出しても目眩が。

戦えるのはヘウォンメクだけじゃなかったんですね。カンニムも戦うんだー。わー、鬼がーーーーー。2人ともバッサバッサと倒していきますが、途中カンニムが川に落ちてしまい、辛うじてボートに掴まっているシーンも。なんとかボートに上がり、行く手に見える巨大な岩を崩すようヘウォンメクに指示を出すカンニム。鬼たちの追跡を辛くもかわすことができたのです。

そして岩を切り崩した後、大きな刀をボートに突き立てるヘウォンメク。アブねぇなぁ、俺の足に刺さったらどうすんだよ!みたいな顔でヘウォンメクの顔を見るカンニム。なに、もう無言劇も面白すぎるんですけど。

私、最初完全に勘違いしてまして。怨霊って、生霊のことかと。だから、怨霊ってのはジャホンの親族の中に無念の死を遂げた人がいて、それが怨霊になったんだ、ということにしばらく気づいていませんでした。すごくジャホンがお母さんの安否を気にしてるから、どうしたのかと思ってたら、そりゃ心配になるな案件でした。そして、怨霊の正体を突き止めるべくカンニムは下界へと向かうのでした。

このあたりの戦闘シーンは、こちらの動画の1分すぎあたりから見られます。

ドクチュン、こと、月の使者ドクチュンを呼び寄せ「裁判を任せる。貴人だし大丈夫だろう。忘れるな、俺たちは繋がっている」という意味深なことをいうのです。月の使者?繋がっている??

そこへ、ふらふらとやってくるヘウォンメク。「お前は何も考えなくていい。何かいい考えが浮かんでもドクチュンに聞け、いいな。ジャホンさんの警護以外は考えないでいいから」と念を押されるのです。可愛そうなヘウォンメク。今まで色々とやらかしてしまったようで信頼されてない様子。心配そうに、ポンポンと腕を叩かれるヘウォンメク。

下界

下界でカンニムがまず向かったのはジャホンの勤務していた消防署。ひゅっと姿をくらますと、もう消防署の中。かっこいいいー!魔法使いみたい!!!(カンニムに叱られそう)

そして署内で目をつぶり、過去の様子を透視するカンニム。うわー、かっこいいい。そういうこともできるんですね!ってか、ドクチュンだけじゃなくカンニムも起訴内容が見えたりはしない、の??

カンニムが見たのは、ジャホンの遺品を引き取りに来た母と弟の映像。段ボール箱を受け取る弟と、ジャホンの机の上にあった枯れた植木鉢を手にする母。枯れた鉢なんて捨てろという弟に首を振り、手話で何かを伝える母。そう、兄弟のお母さんは聾者だったのです。

だから母の声を聞いたことがない、というジャホン。地獄鬼と目を合わせないためなのか、目隠しをして、ドクチュンに手を引かれています。

次の瞬間、カンニムは兄弟の家へと移動。遺品を引き取ったあとの母と弟の映像を見ています。「あと2週間で除隊なのに。ジャホンのバカ野郎」と涙する弟。枯れた鉢を、窓辺に置く母。

そこへ実際にお母さんが帰ってきます。見知らぬ人間が部屋にいるのを見て驚くお母さん。そりゃそうだ。怖いよ。すると、すっと涙を流し「自分はジャホンさんに助けてもらった者です。最期のご挨拶に伺いました」。恐ろしい演技力。今までも、こうやって怪しまれないよう芝居をうってきたのでしょうか。それにしても、すっと下界の服に変更できたり、力を使うときはいつもの洋服に変更できたり。すごい、魔法使いみたい。そういえば、手話も使えてたし。何でもできちゃうんだな。

感激するお母さんに抱きつかれ、ちょっと困ったような顔をしつつも受け止めるカンニム。まだ挨拶ができていないから、と言うとお母さんが部屋を出ていきます。そして、彼はジャホンの遺影に、正確には遺影の前に備えてあったお線香に向かって刀を抜きながら衝撃のセリフ。

「キム・スホン、どこで死んだ?」

 

え?スホン?弟さん??弟さん死んじゃったの??まぁ、確かにジャホンの家族といえば母親と弟しか今のところ出てきてなかったから。確率は2分の1なんですけど。ですけれども。うわーーーー

となったところで、長くなりすぎたので一旦〆させていただきます。

 

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館ファン倶楽部の管理をしているコアラです。 週末は映画館か美術館にいることが多いので、家族からは「今日はどこの館(かん)へ行くの?」と聞かれるようになりました。 皆さんのお役に立てるような館情報を提供していけたらなと思っています。

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